2013 筑波ツーリストトロフィー in SEPTEMBER《開催レポート》

熱い季節は終わらない。今年最後の筑波TT 2013筑波ツーリスト・トロフィー in SEPTEMBER
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決勝レースレポート
橋本翼、ポールtoウィンでチャンピオン獲得 MFJレディース
 最終戦を前にしてNo.27石井千優とNo.22橋本翼が同ポイントでタイトル争いをリードしており、No.56名越友紀が1ポイント差で追う状況だ。この3名がフロントローに並んでレースがスタート。先手を取ったのはポールシッターの橋本で、1周目から飛ばして独走態勢を築く。石井と名越も懸命に追うが、その差は開く一方だ。そして10周のレースが終わってみれば、橋本が2位以下を8秒近く引き離す圧勝でポールtoウィンを決め、新女王に輝いた。石井と名越がそれぞれ単独で続き、全車が完走して今年のレースを締めくくった。 MFJレディース

織田道武が全勝でTN1王者。NS1は山本剛久が初優勝 NS1/Terminator's1
 ポールシッターのNo.4織田道武がスタートからペースを上げて独走態勢に入り、ライバルを寄せ付けないパーフェクトレースで3戦全勝を達成。文句なしでTerminator's1のチャンピオンを獲得した。その織田を懸命に追いかけていたNo.3高野慶太郎は6周でリタイヤとなり、代わって2番手に立ったNo.96山本剛久が総合2位でNS1今期初優勝を達成した。一方、ここまでNS1で土付かずの2連勝をマークしていたNo.69飯生利之は硬さが目立って総合6位に終わったが、NS1のクラス3位を得てシリーズチャンピオンを獲得した。 NS1/Terminator's1

上原正稔vs古山重義の一騎打ち。優勝は上原、タイトルは古山 GSX-R/MASTERS
 シリーズタイトルのかかるMASTERSクラスは、ポイントリーダーのNo.33古山重義がポールポジションを獲得。その古山がホールショットを決めてレースを引っ張る。しかし2番手スタートのNo.10上原正稔が古山の背後につけて牽制する。そして上原は3周目に古山からトップを奪ったが、2周後には古山がトップを奪還。しかし7周目の1コーナーで上原が再び先頭に立つと、辛くも古山を抑えて今期初優勝を達成。古山は2位でMASTERSチャンピオンを獲得。1000クラス優勝はNo.77渡辺力。油冷クラス優勝はNo.7河田孝宏だった。 GSX-R/MASTERS

NB優勝は追い上げの和田章宏。NT1は岡部直樹 NT1/NB
 スタート直後に予選1位のNo.58神拓也と予選2位のNo.66加藤宏希が接触。幸い両者は転倒を免れたが、この間隙をついてNo.35長岩信二がトップに立つ。序盤は長岩、神、加藤の3台が先頭集団を形成する一方、出遅れていたNo.4局祐太郎が割って入り、1台、1台とかわして5周目にはトップへ浮上。そのまま局がトップでチェッカーを受けた。しかし局、神、加藤の3名は卒業規定により賞典外。優勝は見事な追い上げを見せたNo.5和田章宏となった。2位の長岩以下、上位6名はNBクラス。NT1優勝はNo.36岡部直樹だった。 NT1/NB

用真一郎がぶっちぎりで優勝。4名が卒業タイムをクリヤ NM
 予選2番手のNo.33用真一郎がスタートダッシュを決めてホールショットを奪う。用は1周目からハイペースでアドバンテージを築き、ほどなく独走態勢に入った。そのまま2位以下を9秒以上引き離すぶっちぎりで嬉しい優勝を飾った。ポールシッターのNo.38宮下勝成は単独の2位。その後方ではNo.25田中寿和とNo.55清水城二が3位争いを展開し、最終的に田中が3位を得た。そしてNo.56岩﨑達也、No.6住谷貴幸までが上位6名のオーダーだ。このうち用、宮下、田中、住谷の4名が1分4秒000の卒業タイムをクリヤした。 NM

Force One-Forth耐久 250ccマシンによる2.5時間耐久。優勝は白名弘毅/福井徹組
Force One-Forth耐久 2013年筑波TTのトリを飾るのは、昨年までTT250耐久として行われていた新レースForce One-Forthで、4サイクル250ccマシンによる2.5時間耐久だ。クラスはNS、TN2、NT2、N250Fに分かれており、要は単気筒、2気筒、4気筒車の混走で、高回転パワーの4気筒、ベストバランスの2気筒、軽量低燃費の単気筒と、それぞれの利点を長丁場の耐久でどう活かすかが鍵となる。決勝には49台が出走し、上位25台、下位24台の2段階時間差ルマン式スタートにより決戦の火蓋が切られた。
 スタートで飛び出したのはポールシッターのNo.88白名弘毅/福井徹組。Force One-Forth耐久No.19山田実/菊地原隆/大谷雅美組、No.60稲垣浩/今村敏之組、No.21島崎洋平/石井博幸組、No.3田中貞泰/長谷川弘充/橋詰光組、No.1元義人/塩川正二郎/田島敏浩組と続いてオープニングラップを終了。そして各車が順調に周回を重ねる中、先頭のNo.88は4気筒の甲高いエキゾーストを響かせながら少しずつリードを広げていく。33周目にNo.88がピットインし、その後はNo.21がトップに立ったが、耐久レースは甘くない。58周目、No.21号車は突然白煙を上げ、冷却水漏れにより懸命の修復も虚しくリタイヤを余儀なくされた。レースが折り返しを迎えた残り75分の時点で、先頭は63周を消化したNo.88、そしてNo.19とNo.1までが同一周回だ。Force One-Forth耐久この直後にピットインしたNo.88は、その後もバックマーカーをかき分けながらゴールを目指す。そして残り60分を切った頃には全車を周回遅れにしていた。
 長丁場の耐久レースでは最後まで波乱が続く。トップのNo.88こそ安泰と思われたが、その1周遅れで3台が2位を争っており、2番手No.19と3番手No.1の差は10秒ほどだ。この状況でNo.1は猛プッシュを続けてNo.19との差を削り取っていく。しかし、その差が数秒まで迫った100周目、No.1が1コーナーで痛恨の転倒。代わって3位に繰り上がったNo.14小澤俊輝/風間裕貴組も、残り10分となった時点でペナルティストップを受けてNo.17宮川明和/竹村宏光組へ3位の座を明け渡す。
Force One-Forth耐久 そしてレース開始から2時間半が経過。ピットが歓喜で出迎える中、トップのNo.88に対してチェッカーフラッグが振り下ろされた。総合&N250F優勝はNo.88。2位はNT2優勝のNo.19、3位はNS2優勝のNo.17、4位はFT2優勝のNo.14というのが最終結果だった。
 マシンがチェッカーを受ける度にピットから歓声が湧き上がり、レース終了後は全車がホームストレートに集合。全員が記念撮影に収まった後はレースの余韻に浸りながら来シーズンへ思いを新たにしていた。

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