2014 筑波ツーリストトロフィー in JUNE《開催レポート》

今回の筑波TTは2日間のスペシャルデー 筑波ツーリスト・トロフィー in JUNE
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決勝レポートレースハイライトシャンパンファイト
スターティンググリッド(スプリントレース編)スターティンググリッド(耐久レース編)
KTM&CBR250R耐久オフィシャルスタッフエンジョイパドック

決勝レースレポート
NS2/TN2 ラストスパートでライバルを突き放した稲垣浩
 予選時はウェットだったが決勝時には雨が上がりレコードラインはほぼドライ。No.98藤平康人のホールショットで2日間のスペシャルデーが始まった。対して予選3番手のNo.5元義人がトップを奪って1周目を終了。さらにNo.46徳永浩樹、No.60稲垣浩、No.94大串誠、No81青木武を加えた6台が先頭集団を構成した。しかし3周目の1コーナーで徳永が転倒。これに巻き込まれた藤平も順位を落とす。レース中盤には稲垣と元が集団を抜け出して一騎打ちとなったが、ラスト2周で稲垣がスパート。ライバルを振り切り優勝を手にした。 NS2/TN2

NS1/TN1 ゴール前の再逆転で盟主の座を守った織田道武
NS1/TN1  スタート直後のアクシデントでレースが一旦中断され、仕切り直しのスタートでNo.11金栄得がホールショットから先行。全盛期の全日本ST600で表彰台経験もある金だが、TN1の盟主No.4織田道武はその台頭を許さない。スタートこそ4番手と出遅れたものの、2周目に金の背後へ迫ると一気にパス。そのまま2位以下を引き離して一時は独走となった。終盤には金の接近を許して最終ラップに入るとトップを奪われたが、最終コーナー立ち上がりで再逆転に成功。0.077秒差で優勝をさらった。NS1優勝はNo.21山本剛久。

NT2/N250F 4気筒の白名弘毅vsVツインの渡辺明。勝ったのは白名
 予選2番手のNo.88白名弘毅が真っ先に1コーナーへ飛び込み、No.5渡辺明が続いて2台による一騎打ちが始まった。4気筒250ccの甲高い排気音を響かせながら直線でリードを築く白名に対し、軽量Vツインの渡辺はコーナーで差を詰める。しかしレース中盤過ぎから2台の間隔が開き始め、エンジンパワーに勝るN250Fの白名が独走で優勝を飾った。2位の渡辺はNT2優勝。No.21島崎洋平vsNo.19山田実の3位争いは終盤に前へ出た島崎が制し、1周目を12位で終えたNo.76足立文尚は、そこからの7台抜きで5位となった。 NT2/N250F

NT1/NB 先行逃げ切りを達成した栗原貞夫
NT1/NB  予選3番手のNo.13栗原貞夫がスタートからハイペースで飛ばし、オープニングラップを制すると、ほどなくトップ独走となった。そのまま最後までライバルを寄せ付けず、先行逃げ切りで嬉しい優勝を遂げた。その後方では、No.7飛田智とNo.8吉塚浩司が激しい接近戦を展開。この争いは、6周目に前へ出た吉塚が制して2位を得た。飛田は悔しい3位。4位争いは6台による大集団で、このバトルは最終的にNo.18中村真規夫、No.28比嘉拓也、No.65泉水夏樹、No.48橋本勉、No.57山本玲、No.53西野秀磨の順で決着した。

NM 上原峻vs中林茂喜の接近戦。振り切った上原が完全制覇
 ポールシッターのNo.69上原峻が先頭で1コーナーへ入り、先行逃げ切りを図る。一旦は2位以下を離した上原だったが、これを逃がすまいとNo.55相馬大介が上原の背後に迫る。そして2台はテールtoノーズとなったが、レース中盤には相馬が遅れ出す。代わってNo.76中林茂喜が2番手に上がり上原を追走。終盤には上原に追いつき接近戦となったが、上原車はストレートスピードが伸び、追いすがる中林を振り切って完全制覇を遂げた。相馬とNo.7香取誠が続き、No.4田中哲也は最終ラップにNo.25田中寿和を攻略して5位となった。 NM

SUZUKI CUP 記念すべき第一回の覇者は上原正稔
SUZUKI CUP  昨年までのGSX-R CUPに代わり、広くスズキ車の参戦を可能にしたSUZUKI CUPは今回が初開催。レースはNo.20上原正稔を先頭にNo.80相川亨、No.48川端由晃、No.31斉藤知宏、No.61尾川永祐、No.7河田孝宏の順でオープニングラップを終了。このうち上原、相川、川端の3台がトップグループを形成していたが、しばらく2番手で様子を見ていた相川は5周目にトップへ立つと、そのまま2位以下を引き離してトップでチェッカーを受けた。ただし相川は国際ライセンスのため賞典外。続いてゴールした上原の優勝となった。

Frontier2 4台バトルを制した五ノ井宏典が優勝
 バイアスタイヤ最速決定戦のFrontier2には36台が出走。レースはまずNo.26竹内千尋が先手を取り、No.71中村圭吾とNo.5五ノ井宏典が追走して激しいトップ争いを展開した。この3台が激しく順位を入れ替えているうちに後方からNo.18金子和也も加わって4台の優勝争いとなる。このうち五ノ井は8周目にトップへ立つと、一気にスパート。そのまま逃げ切って嬉しい優勝を手にした。金子は最終ラップに2番手へ浮上。竹内、中村と続いて優勝争いが決着。以下No.43吉野直幸、No.51荒川雄一までが上位6台のオーダーだ。 Frontier2

KTM CUP 渡辺海志郎vs望田勇人。最後は横並びでゴール。
KTM CUP  いたずらに最速を目指すのではなく、レースを楽んでもらうことを第一に考えて創設されたKTM CUPは今回が初開催。600cc以上のKTM車によって行われるレースは、No.1渡辺海志郎とNo.38望田勇人のバトルとなった。2台は最後まで譲らず、最後は横並びでゴールに飛び込んだ結果、タイム差0.000秒で渡辺の優勝となった。3番手ゴールのNo.17濱原颯道は国際ライセンスのため賞典外。続いたNo.55丹羽文彦が3位となった。3位まではノーマルクラスの車両で、総合4位のNo.61野崎俊宏がストッククラス優勝を手にした。

B.O.T.T(ACT) 好判断でライバルを振り切った舩木弘之
 空冷エンジンを搭載したビッグツインマシンで争われるACTには8台が出走。レースは2番手スタートのNo.19関口耕平がホールショットを決めてレースを引っ張る。対してポールシッターのNo.96舩木弘之が背後につけ、この2台が後続を大きく離していく。しばらく2番手で様子を伺っていた舩木だったが、ここが勝負どころと判断して5周目に関口をパス。舩木はそこからペースを上げて関口を振り切り優勝。関口は2位でゴール。3台による3位争いはNo.97鎌田克哉、No.87長谷川元、No.11小堀次男の順でゴールした。 B.O.T.T(ACT)

B.O.T.T(WCT) 蝦名雄児のポールtoウィン
B.O.T.T(WCT)  水冷エンジンを搭載したビッグツインマシンで争われるWCTには8台が出走。レースは予選6位のNo.6櫻井かえでがホールショットを決める。並み居るオトコを率いてオープニングラップを制した、なでしこライダーの櫻井だが、初めてトップを走ったことに動揺し、直後の第1ヘアピンでミスを犯す。代わってトップに立ったのはポールシッターのNo.84蝦名雄児で、2周目に入るとすでに独走態勢を築いていた。蝦名そのままポールtoウィンを達成。序盤は5台が加わっていた2位争いはNo.31柿本裕司が制し、以下櫻井、No.24布浦和志、No.48橋本勉、No.5永見理、No.41古瀬文雄、No.14松田大基の順でゴール。

B.O.T.T(Exp) 9年ぶりに復活したB.O.T.T最高峰は西田敏郎が制す
 スリックタイヤも使用可能なB.O.T.Tの最高峰Expertが9年ぶりに復活。予選3位のNo.9西田敏郎が好スタートを切り、No.86中村勇志が続く。序盤は両者のマッチレースとなっていたが、敢えて溝付きタイヤを選択した西田がリードを積み重ね、最終的には2位以下に約3秒半の差をつけて優勝。2位に敗れた中村は悔しさを隠さない。3番手争いはNo.1松田光市とNo.51砂塚知男の一騎打ち。最後は松田が砂塚を振り切ったが、賞典外のため砂塚が3位を得た。No.96舩木弘之は単独の4位。以下No.34野中秀樹、No.28辻林俊之と続いた。 B.O.T.T(Exp)

KTM & CBR250R ENDURANCE CUP 長くも短い90分のエンジョイ耐久。優勝者は表彰台でプロポーズ
KTM & CBR250R ENDURANCE CUP KTMのDUKE200と125、そしてホンダCBR250Rを使用する90分間のKTM & CBR250R ENDURANCE CUPは、ビギナーでも無理なく楽しめるというのがコンセプトだ。プチ耐久ということで、仲間うちの3名体制で30分ずつ走るチームもあれば、一人で90分走り切るという1名体制のチームもある。ゴールまで無給油というエコランの要素も必要なレースは、耐久恒例のルマン式でスタート。90分後のゴールを目指して22台が一斉にコースへと飛び出した。
KTM & CBR250R ENDURANCE CUP スタートはまずKTM組の15台、次にCBR組の7台と時間差を設けて行われたため、最初の数周はKTM組が先頭集団を占めたが、やがて排気量で勝るCBRチームが顔を出す。中でもNo.2Team起死回生はスタートから快調に飛ばしてトップを独走。ピットインしてライダー交代を行ってもトップを譲ることはなかった。レースが折り返しを迎えた頃、コースの一部で小雨が確認されたためウェット宣言が出されたが、路面を濡らすほどではなく特に混乱はなかった。KTM & CBR250R ENDURANCE CUP長くも短い90分のレースが終わってみれば、Team起死回生が6周目にトップへ立ってから一度も前を譲ることなく75周を走って総合&CBR250Rクラス優勝を達成。さらに全車をラップダウンにするおまけ付きだ。2位は74周のNo.32SANMEI+S.SUPPLY、3位は74周のNo.98Team FRDだった。DUKE200クラスの優勝は72周のNo.1DOGGOD&KENZ-KTM、2位は71周のNo.92KTM川崎中央、3位は71周のNo.61KTM川崎中央だった。DUKE125クラスの優勝は66周のNo.39KTMwith鬼水ワークス+RISE、2位は65周のクオリティワークスwithPANOLIN、3位は64周のKTM Racingだった。
 総合優勝のTeam起死回生にはもう1つおまけがあり、國分信宏は表彰台の上で交際中の恋人にプロポーズ。即答でOKをもらいシャンパンシャワーで手荒い祝福を受けた。最後は恒例のホームストレートでの記念撮影。参加チームが揃って1枚の写真に収まった。
KTM & CBR250R ENDURANCE CUPKTM & CBR250R ENDURANCE CUP
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