2015筑波ツーリスト・トロフィー in JUNE

2015筑波ツーリスト・トロフィー in JUNE
空の機嫌を損ねずレースを楽しんだ2日間
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NS2/Terminator's2 内山智彦vs日比真英のトップ争い。逃げ切った内山
 計測機器トラブルにより約1時間遅れて決勝がスタート。ホールショットを決めたのはポールシッターのNo.95日比真英だが、バックストレートでNo.89内山智彦がトップを奪って1周目を終了。ここから内山vs日比のトップ争いが始まった。2台は接近したまま周回を重ね、終盤にはバックマーカーの集団が絡んだ時もあったが、順位は変わらず内山が逃げ切ってNS2優勝を遂げた。日比は0.2秒遅れて2位。そしてNo.12入江晃、No.5松本和也、No.60稲垣浩がそれぞれ単独でゴールした。Terminator's2優勝はNo.49新田博昭。 NS2

NS1/MS1/Terminator's1 中島将登、コースレコードでポールtoウィン
 ポールポジションからスタートしたNo.9中島将登が抜群のクラッチミートを決めて先頭で1コーナーへ飛び込む。中島はオープニングラップからペースを上げ、ほどなく独走態勢に入った。その後も手綱を緩めず5周目にはコースレコードを更新。そのままライバルを寄せ付けずTerminator's1のポールtoウィンを達成した。No.49松本記一、No.69飯生利之、No.73長谷川茂らがそれぞれ単独で続き、総合5位のNo.21山本剛久がNS1優勝。今シーズンから新設されたハイチューンシングルのMS1優勝はNo.10薄井徹也だった。 NS1/MS1/Terminator's1

NT2/N250F 渡辺明、ぶっちぎりでポールtoウィン
 予選でコースレコードをマークしてポールポジションを獲得したNo.5渡辺明が、決勝でも遺憾なく実力を発揮した。渡辺はオープニングラップからライバルを寄せ付けず、ぶっちぎりで独走。最終的には2位以下に約4秒のリードを築いてポールtoウィンを達成した。No.3近藤秀明、No.13尾崎達也、No.76足立文尚がそれぞれ単独で続き、上位の4台は4気筒のN250Fクラス。2気筒のNT2は、総合5位のNo.21島崎洋平が後続に約4秒の差をつけて開幕2連勝を達成。No.26竹内千尋、No.49岩下賢二までがNT2のトップ3だった。 NS2

NT1/NB 栗原貞夫、逆転でポールtoウィン
 予選2位のNo.69山口喜睦がホールショットから先行。一時は独走態勢を築いたが、5周目に後方から来たNo.6伊藤達也に前を奪われ、その直後に痛恨のスリップダウン。一方、先頭に立った伊藤だが、背後にはポールシッターのNo.13栗原貞夫がつける。栗原は数周の間、2番手に留まって伊藤のペースが上がらないことを確認。7周目にトップへ立つと、そのまま伊藤を振り切ってNB優勝。逆転でポールtoウィンを達成した。伊藤は悔しい2位。No.33山崎張起が単独の3位となり、総合4位のNo.3福地啓吾がNT1優勝となった。 NT1/NB

NM ライバルの反撃を最後まで封じた白石拓
 1コーナーへ真っ先に飛び込んだのはNo.46佐藤智仁。しかし3列目スタートのNo.8菊池順がトップを奪って1周目を終了。佐藤と、No.2白石拓を加えた3台が先頭集団を形成した。このうち佐藤が遅れる一方、白石は5周目の最終コーナーでトップに浮上。対して菊池は背後からプレッシャーを与え続けたが白石は動じない。そして最後まで菊池の反撃を封じた白石が0.5秒差で優勝を遂げた。上位2名は卒業タイムをクリア。約3秒遅れて佐藤が3位。No.19下河辺吉章、No.36冨山卓、No.50中田篤までが上位6名のオーダーだ。 NM

KTM390CUP with METZELER/RC390CUP with METZELER ライバルを30秒近く引き離す圧勝で野崎俊宏が優勝
 モタードモデルのKTM・390DUKEとロードスポーツのKTM・RC390を用い、タイヤはメッツラー製のワンメイクで行われるこのレースは、No.7野崎俊宏がスタートから先行。そのまま後続を大きくリードしてゴール。終わってみれば2位以下を30秒近く引き離す圧勝で野崎が390ノーマルクラス優勝を手にした。総合2位のノア・セレンがRC390CUP優勝。No.27本間寛朗が総合3位で続き、総合4位のNo.44楊俊治がKTM390CUPストッククラス優勝となった。決勝へは10台が出走し、うち8台が10周のレースを完走した。 KTM390CUP with METZELER/RC390CUP with METZELER

Frontier2 好判断で前に出た横山欣身
 予選2番手のNo.44西川俊哲がホールショットを奪い、ポールシッターのNo.11横山欣身が続く。この2台が徐々に後続を引き離し、優勝争いは西川vs横山の2台に絞られた。2番手で西川の走りを見極めていた横山が動いたのは7周目で、バックストレートでスリップに入ると、最終コーナーでトップに浮上。ここから横山はスパートを敢行し、8周目にはファステストラップを記録して優勝。西川は悔しい2位。開幕戦優勝のNo.71中村圭吾は3位に入った。No.31本田勝成、No.4岩田浩一、No.25井上勝までがトップ6の顔ぶれだ。 Frontier2

KTM CUP RC8Rの丹羽文彦が圧勝。ストックは高城一磨
 KTMの大排気量車によって争われるKTM CUPには2クラス計7台が出走した。レースはポールポジションスタートのNo.55丹羽文彦がライバルを圧倒。参加車両中、唯一のスーパースポーツビッグマシンという利点も手伝い、丹羽が後続を30秒近く引き離す圧勝でノーマルクラス優勝を達成した。2位のNo.70高城一磨はストッククラス優勝。No.4横地諭、No.16澤田真也までがトップと同一周回で完走を果たした。予選2番手のNo.5村田哲也はマシントラブルによりピットスタートを余儀なくされたが、1周遅れで完走した。 KTM CUP

B.O.T.T.(ACT) 西田敏郎と舩木弘之の接近戦。果敢に攻めた舩木が優勝
 2日目最初のレースとなるBOTT(ACT)は、予選1位のNo.9西田敏郎がホールショットを決めて先行。西田についていけたのはNo.96舩木弘之だけで、この2台が激しい接近戦を展開した。前を行く西田を背後から観察していた舩木は、中盤過ぎの7周目の最終コーナーでブロックラインを取る西田をアウトからかわし、このレースで初めてトップに立つ。終盤には周回遅れが絡む難しい場面もあったが、舩木は果敢なパッシングを見せてトップを譲らず、そのまま優勝をもぎ取った。西田が続き、No.45石塚孝雄が単独の3位となった。 B.O.T.T.(ACT)

B.O.T.T.(WCT) 怒涛の追い上げで出遅れを挽回した永見理
 No.3福地啓吾が真っ先に1コーナーへ飛び込み、後続を引き離していく。レース中盤を過ぎても福地の独走に変わりはなかったが、スタートに失敗して8位まで順位を落としていたポールシッターのNo.5永見理が出遅れを挽回すべく怒涛の勢いで順位を上げており、8周目には福地の背後にたどりつく。そして永見は躊躇せず9周目の1コーナーで福地を抜き去る。抜かれて慌てた福地のミスも誘った結果、約1秒差で永見が見事な逆転優勝を遂げた。3台による3位争いはNo.41古瀬文雄、No.4上石達也、No.31柿本裕司の順で決着。 B.O.T.T.(WCT)

B.O.T.T.(Exp)/M.I.P 逃げ切った松田光市。西田敏郎は突然のスローダウン
 BOTTの最高峰クラスであるExpと、海外メーカー製多気筒エンジン車で争われるM.I.P.の混走で行われるこのレースは、まずNo.9西田敏郎が引っ張りBOTTマイスターの実力を魅せつける。しかし5周目に入ったところで突然スローダウン。これでNo.2松田光市とNo.1渡辺海志郎の接近戦がトップ争いへ昇格。しかし終盤に入ると松田が渡辺を徐々に離し、最後は松田が1.2秒差で逃げ切り優勝。3位にはNo.7金栄得が単独で入り、No.21佐久間洋とNo.28辻林俊之による4位争いは佐久間が制した。M.I.P.優勝はNo.8吉塚浩司。 B.O.T.T.(Exp)/M.I.P

PIRELLI CUP 600 CHALLENGE SERIES 國川浩道の完全制覇。ポールtoウィンでシリーズ4連勝
 今年から全国を転戦する新シリーズ戦として開催されたピレリカップの筑波ラウンドが筑波で初めて行われた。シリーズチャンピオンにはスポンサーのピレリからスーパースポーツ世界選手権へのワイルドカード招待参戦が与えられる。レースはポールシッターのNo.11國川浩道がスタートから先行。最後までライバルを寄せ付けず、独走でシリーズ4連勝を達成した。豊田浩史が6.5秒遅れの2位。3位の中山真太郎も単独走行だった。國川には優勝賞金10万円、豊田には賞金5万円、中山には賞金3万円がそれぞれ贈呈された。 PIRELLI CUP 600 CHALLENGE SERIES

SUZUKI CUP 渡辺海志郎がGSX-R600でリッター勢相手に優勝
 600cc以上のスズキ車なら参戦できるスズキ最速決定戦であるSUZUKI CUPには、スズキフリークの10名が出走。レースは予選2番手のNo.11渡辺海志郎がGSX-R600ながらスタートから飛ばしてレースを引っ張る。序盤に2番手へつけていたNo.5福永大輔の脱落後は、代わってNo.80相川享が追走。GSX-R1000のパワーを活かして終盤までに渡辺へ追いついたが、パッシングするまでには至らず、最後までトップを守った渡辺が0.3秒差で優勝。続いた相川は国際ライセンスのため賞典外。No.61尾川永祐が単独の2位となった。 SUZUKI CUP

KTM ENDURANCE CUP KTM川崎中央MガレージPoorS は新田博昭が一人で走り優勝
KTM ENDURANCE CUP
 2日間の最後を飾るのは90分のミニ耐久、KTM ENDURANCE CUP。KTM・DUKEの200と125で行われるこのレースには7チームが出走。ライダーは1~3名体制で、給油作業なしで90分を走り切る。ルマン式スタートから始まったレースは、まずNo.1ケンツKTMレーシング先行。しかしスタートで出遅れたNo.49KTM川崎中央MガレージPoorSが開始後10分でトップに立つ。その後は再びNo.1がトップに返り咲くも、ライダー交代の間にNo.49が再びトップに戻る。No.49は参加チームで唯一、ライダー1人体制で参加しており、新田博昭がライダー交代の必要ない利点を活かしてトップを快走。そのまま90分を一人で走り切り200DUKE優勝を遂げた。RC125優勝はNo.25KTM RACINGだった。終了30分前くらいには雨がポツリポツリと振り出したが、幸いアクシデントなくレースが終了。もっともレースの性格上、勝ち負けよりもチームみんなで楽しむことが前提であり、その意味では全チームが勝者と言える。最後は全員でホームストレートで行われた記念撮影に収まり筑波TT in JUNEを締めた。

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