2011 筑波ロードレース選手権シリーズ第3戦決勝レポート

ライダーのハートを焦がす真夏の太陽　2011 TSUKUBA ROAD RACE CHAMPIONSHIP Rd.3

TC400/TC250

早めに仕掛けた遠藤賢治の独走。TC400優勝は水谷茂
　ポールシッターのNo.56横田勝貴が今回も先手を取ってレースがスタートした。しかし横田は2周目の1コーナーでまさかの転倒。代わってNo.81白崎達也がトップに立ち、No.21遠藤賢治、No.1水谷茂、No.8佐藤武美、No.99池田宗敏と続く。このうち早い段階から仕掛けたのは遠藤で、4周目の1コーナーでトップを奪う。対して白崎は直後にマシントラブルで失速。ほどなく独走に持ち込んだ遠藤が逃げ切ってTC250優勝となった。2位争いは水谷、佐藤、池田の大激戦となり、振り切った水谷がTC400優勝。以下佐藤、池田と続いた。

TC-mini

10台前後の大バトル。総合優勝は2stの吉田正
　最初からミニバイクらしい集団バトルが展開された。序盤はNo.7山内大介、No.16市橋貴志、No.4中沢寿寛、No.6馬渡瑠偉、No.27青木崇明らが先頭集団を形成。さらにNo.36吉田正、No.44羽田太河、No.5内山智彦、No.91大沢仁人らが加わって10台前後が周回ごとに順位を入れ替える大バトルへと発展した。この争いは最後まで続き、一団は青木、吉田、中沢、羽田、内山、山内、大沢、馬渡、市橋の順でゴールラインに飛び込んだ。しかしトップの青木は黄旗無視で1周減算。代わって2stクラスの吉田が総合優勝となった。

TC600/MASTERS

主導権を握っていた利光哲哉。TC600優勝は小野里清志
　ポールポジションから飛び出したNo.49利光哲哉がホールショットを決め、No.36黒田秀治が続いてMASTERSクラスの2台によるトップ争いが始まった。2台は接近状態で周回を重ねていたが、常に主導権を握っていたのは利光だった。そして利光は最後まで黒田を抑えて2連勝を達成。3番手のNo.6小野里清志がTC600クラス優勝。3台による4番手争いはNo.31山口洋、No.29岡田真一、No.38堀内元気の順で決着した。なお小野里、山口、岡田、No.48佐藤道夫の4名がTC600クラスの基準タイムをクリヤしてST600への昇格を決めた。

J-GP3

完全制覇の13才、高橋楓。上位3名はローティーン
　ポールシッターのNo.81高橋颯がホールショットを決め、1周目からライバルを引き離していく。2位争いはNo.66澁田晨央を先頭にNo.12西川晃貴、No.44中本貴也、No.10國峰啄磨と続く。このうちGP-MONOで健闘していた澁田が10周目の第2ヘアピンで痛恨の転倒。レースは13才の高橋が独走でポールtoウィンを達成した。14才の西川、13才の中本と続いて上位3名はローティーンが占めた。4位は単独のNo.24原直樹。マシンが激しくぶつかる場面もあった5位争いはNo.74三原壮紫、No.91津田裕行、No.75名越公助の順でゴール。

ST600(N)

3列目スタートの戸谷健司が先行逃げ切りで優勝
　2番グリッドからスタートしたNo.47鈴木力が真っ先に1コーナーへ飛び込んだ。しかしNo.34戸谷健司がすぐさまトップを奪い、一気にペースを上げて逃げ切りを図った。対してNo.70嶋川直宏、鈴木、No.4松川泰宏らが2位集団を形成。ところが中盤に嶋川と鈴木が相次いで転倒して姿を消し、戸谷と松川の1-2体制が確立した。その後方ではNo.24佐藤啓誘とNo.72澤村俊紀が何度も順位を入れ替えながら3位を争っており、最後は佐藤が澤村を振り切った。2台による5位争いはNo.42野中浩司、No.59櫻井賢一の順で決着した。

JSB1000/TC-Formula/ST600(I)

ぶっちぎりのレースを見せた中村勇志
　No.86中村勇志がライバルを寄せ付けないパーフェクトウィンを達成した。予選で唯一の59秒台をマークしていた中村は、決勝でもホールショットを奪い、1周につき約0.5秒の割合で2位以下を引き離した。18周が終わってみれば2位以下に7秒以上の大差をつける圧勝で、総合優勝とJSB(I)優勝を手にした。2位争いは総勢4台のバトルとなり、No.88鍋城正八、No.35近藤湧也、No.16飯田朋大、No.20相川亨の順でゴール。近藤はST600(I)優勝、飯田はJSB(N)優勝、相川はTC-F(S)優勝となった。TC-F(P)優勝はNo.11木村芳久。

S80

熾烈な駆け引きの中、小室旭が失速。優勝は大木俊二
　レース巧者が顔を揃えるS80では昨年王者の小室旭がポールポジションから好スタートを切ってレースを引っ張った。対してNo.2大木俊二が背後につけ、上位2台による激しい駆け引きが始まった。逃げる小室、追う大木。最後まで続くと思われたこの神経戦は、10周目に小室がマシントラブルで失速するという意外な形で決着した。これで大木は単独走行となり、嬉しい優勝を達成。熾烈な2位争いは、全日本でも活躍したエスハチの帝王No.12藤崎直之が、SRS-J出身の若手No.99渥美心とベテランNo.4高野健を力でねじ伏せた。

2011 筑波ロードレース選手権シリーズ第3戦 《開催レポート》

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