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今回は、昨年のチャンピオン蘇武喜和選手が急きょエントリー。開幕戦以来2度目の参戦だが決して万全ではない中、公式予選から速さを見せつけた。一方、タイトルに王手をかけている福田裕平選手は、少なからずタイトル獲得へのプレッシャーがのしかかっていく。
予選で1秒以上の差をつけていた蘇武選手は、スタートからレースをリードし、アグレッシブな走りですぐさま独走態勢を築く。後方では、福田選手が石郷岡健選手を抑えながら周回し、ジリジリと、その差を開いていく。レース終盤になっても蘇武選手の勢いは衰えず、そのままチェッカー。開幕戦以来、今季2勝目を飾った。福田選手は、2位に入り念願のチャンピオンを獲得した。3位に石郷岡選手、4位に内田恒雄選手と続いた。
「今回は、チームの先輩の追悼レースとして参戦しました。3月以来の筑波でしたが、急きょ参戦が決まったので、タイヤもフロント2本だけ新品で、そのタイヤの皮むきをしようと思った日に雨が降ってしまいタイヤを作ることができませんでした。レース序盤は、リアに熱を入れられなく、横っ飛びしたり、グリーンにはみ出したり、していましたが、先輩に笑われないように最初から最後まで全開で攻めました。いつもと違って激しい走りになりましたが、先輩と一緒に走っているような不思議な感覚にもなりました」
「去年のチャンピオン蘇武選手を始め、ライバルがいない中で獲ったチャンピオンなので複雑な気持ちはあります。チャンピオンを獲ったことは、うれしいですが、ライバルと堂々と戦って獲りたい思いもありますね。最終戦も蘇武選手に速さを見せつけられてしまいましたし、もっと速くなりたいです。ただ、この成績は、チームが一生懸命バックアップしてくれたおかげです」