JAF 筑波スーパーFJ選手権 第6戦

JAF 筑波スーパーFJ選手権 第6戦 11月22日(日)開催
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Super-FJ
17周目の1コーナーで決した勝負 KAMIKAZE選手が

シリーズ第5戦が台風18号の影響で中止になり全5戦で争われることになった2015年のJAF 筑波スーパーFJ選手権シリーズ。第4戦終了時点で、すでに3勝を挙げてランキングトップを走る山浦聖人選手は、ここで5位以上に入ればシリーズチャンピオンを決められる状況だった。しかし、あくまでも勝ちにこだわっていた山浦選手だったが、その前に予選で立ちはだかったのは、スーパーFJ2戦目となる金澤力也選手だった。

レース風景
勝ってシリーズチャンピオンを決めた山浦聖人選手。筑波で経験したことを生かして羽ばたいて行ってもらいたいものだ。
曇り空のもと、気温も路面温度も12度前後という肌寒いコンディションとなった公式予選。セッション序盤は、まずコースインした山浦選手を、いい間合いで追ったKAMIKAZE選手が59秒460を出しトップに立つ。
その後、山浦選手が59秒204をマークしトップにたち、金澤選手も2番手に続き、KAMIKAZE選手は3番手に下がる。そして一度ピットに入り、マシンを小変更したり、タイヤの内圧を変えたりし再びコースイン。セッション終盤のアタックに入って行く。ここで金澤選手は、ただ一人58秒台に入れる58秒802をたたき出しポールポジションを獲得した。

「セッション序盤は、うまく走れなかったのですが、一度ピットに戻り内圧を上げたらいいフィーリングになり、1周だけ決められました。スタートをうまく決めて、できればタイヤが冷えているうちに逃げたいです」とZAP F109をドライビングする金澤選手。
2番手に山浦選手が続いた。 「うまく単独で走ることができていたのですが、チームメイトの金澤選手に一発タイムで負けてしまいました。ただ、アベレージタイムはいいので、イン側のグリッドなのでスタートで出遅れないように気をつけて優勝を狙って行きたいですね。リタイアだけはしないようにしたいです」。タイムは59秒081だった。
KAMIKAZE選手が59秒168で3番手。「クルマはいい状態になっているのですが今回は、練習不足が響いてしまっています。決勝は、ポールポジションを獲った金澤選手、安定して速い山浦選手という二人の若いスターについていってすきがあればオーバーテイクしたいですね」と逆転タイトルに虎視眈々。

一方、第2戦から参戦し、いずれも3位表彰台に上がっている伊藤鷹志選手も調子を上げてきている。「気温が予想以上に低く、うまく走ることができませんでした。クルマはいいのですが、人間に問題がありましたね。決勝は、気温も上がってくると思うので、ぜひ優勝を狙って行きたいです」と59秒219で4番手につけた。
以下、秋山健也選手、大竹将光選手、片岡聡選手と59秒台で続いた。

レース風景
安定した速さを見せつけた#10山浦選手は5戦中4勝を挙げた。#14金澤力也選手はスーパーFJ、2戦目とは思えない速さを見せた。
18周で争われた決勝。気温は上がることなく、予選よりも下がるほどの肌寒さの中、シグナルがブラックアウトし、レースがスタート。ポールポジションの金澤選手は、ホイールスピンさせてしまい大きく出遅れてしまう。
一方、2番手グリッドの山浦選手は、好スタートを切り1コーナーに真っ先に入って行く。伊藤選手が2番手、秋山選手が3番手に上がり、金澤選手、大竹選手と続き、KAMIKAZE選手は6番手までポジションを下げてしまう。金澤選手は、1コーナーを立ち上がりS字コーナーで秋山選手に並ぶとヘアピンで前に。KAMIKAZE選手も大竹選手をかわしポジションを上げる。


オープニングラップは、山浦選手が制し、伊藤選手、金澤選手、秋山選手、KAMIKAZE選手、大竹選手と続いて行く。伊藤選手は、山浦選手のすきを伺うが、ジリジリと差をつけられてしまう。
その後方からはチャンスを待っていた金澤選手が5周目の第2ヘアピンでインを突く。第2ヘアピンを立ち上がり両者は並んでいたものの、金澤選手が前で最終コーナーに入って行く。この時点でトップを走る山浦選手と金澤選手との差は、やや開いていたが、山浦選手はさらにペースを上げて引き離しにかかる。これに離されまいと金澤選手も必死の追走を見せる。
山浦選手は、10周目にレース中のベストタイムとなる59秒329をマーク。その差を開いていたが、レース終盤に入ると金澤選手のペースが上がってくる。15周目には、ファステストラップとなる59秒147をマーク。その差を詰めて行くが勝負できるところまでは行けなかった。山浦選手が金澤選手を抑えきり今シーズン4勝目をマーク。自ら花を添える形でシリーズチャンピオンを決めた。

金澤選手もスーパーFJ、2戦目ながら健闘の2位。3位に伊藤選手が入り4戦連続で表彰台に上がった。その後方では、秋山選手とKAMIKAZE選手が4位争いを展開。MASTERSクラスのトップ争いでもあった、このバトルは秋山選手が制した。KAMIKAZE選手は、5位となったが、3年連続でMASTERSクラスチャンピオン。総合でもランキング2位と今年も若手の壁として存在感を示した。
秋山選手も今年は調子を上げ総合でランキング3位となった。

レース風景
4位争いを繰り広げた#3秋山健也選手と#9KAMIKAZE選手。MASTERSでは、KAMIKAZE選手が3勝、秋山選手が2勝となった。

レース風景
第2戦から参戦し、4レース、すべてで3位に入賞した伊藤鷹志選手。順位は同じだったが、その内容はよくなる一方だった。

JAF筑波スーパーFJ選手権シリーズ 第6戦リザルト PDF

Winner's Interview
S-FJ表彰式
山浦聖人選手 Super-FJ優勝 山浦聖人選手
「スタートで前に出てレースをリードするという考えていた通りの展開に持ち込めました。まずまずのペースで走ることができたのですが、タイヤが厳しくなってきてからは、後ろとの差を見ながら、少し抑えても大丈夫かと思ったのですがギリギリでしたね。チームのおかげでマシンもよかったですし、勝ってチャンピオンを決められてよかったです。応援ありがとうございました」

金澤力也選手 2位 金澤力也選手
「スタートでは、トラクションがうまくかからずホイールスピンしてしまい4番手まで下がってしまいました。1コーナーでアウトから1台かわして、5周目の第2ヘアピンで伊藤選手を抜いて2番手に上がったのですが、無理に抜かないようにしていたので、その間に山浦選手に離れてしまっていたのが痛かったです。スーパーFJ、2戦目でポールポジションを獲れましたし、トップ争いもできたので自信になりました」
伊藤鷹志選手 3位 伊藤鷹志選手
「ボク自身最高とも言えるスタートが決まり、信頼する秋山選手の鼻を抑える感じになってしまいましたが、2番手に上がり、山浦選手の背後を伺っていました。そのうちミスが出てしまい、第2ヘアピンで金澤選手にインに入られ、立ち上がりまで並んでいたのですが、ストレートが金澤選手の方が速く前に出られてしまい、またも3位となりました。順位は一緒ですが、内容では一番だったと思います」

MASTERS表彰式

秋山健也選手 MASTERS 優勝 秋山健也選手
「スタートはうまく決まりトップグループについて行くことができていました。序盤は、いいペースで走ることができていたのですが、レース折り返しすぎからリアが厳しくなってきていました。KAMIKAZE選手との一騎打ちになりましたが、何とか抑えきることができてよかったです。今シーズンは、昨年、一昨年に比べて練習する時間もありましたし、いい年になりました。来年こそマスターズチャンピオンを狙います」
KAMIKAZE選手 MASTERS 優勝 KAMIKAZE選手
「スタートは精彩を欠いてしまい6番手まで落ちてしまいました。秋山選手は巧者なので、チェッカーまで接近戦になりましたが、抜くことはできませんでした。今年もマスターズでチャンピオン、シリーズ総合ではランキング2位という成績でしたが、運もなかったですね。チャンピオンとなった山浦選手には心からおめでとうと言いたいですね。筑波の代表として日本一決定戦も頑張ってもらいたいです」

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