筑波シリーズ ≪開催レポート≫

JAF筑波スーパーFJ選手権シリーズ第6戦

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Super-FJ

スタートtoフィニッシュで今季3勝目を挙げた
小村明生選手が大逆転でチャンピオンに輝く!
KAMIKAZE選手は無念のリタイア

シリーズ最終戦を迎えた筑波スーパーFJ選手権シリーズ。タイトル争いは、KAMIKAZE選手と小村明生選手の2人に絞られており、両者の差は12ポイントとKAMIKAZE選手が4位以内でゴールすれば自力でチャンピオンを決められる有利な状況で最終決戦を迎えていた。

20分間で争われた公式予選。小村選手を先頭に、KAMIKAZE選手がピットロードに並び、タイトル争いを繰り広げる2人が真っ先にコースインして行く。まず小村選手がリーダーボードのトップに立ち、横地昌重選手、大竹将光選手、KAMIKAZE選手、三枝拓己選手と続く。その後、各ドライバーは、一度ピットに入りマシンセットやタイヤの内圧の確認などを行い最後のタイムアタックに入って行く。小村選手が58秒999をマークし、ポールポジションを獲得するかと思われたが、チェッカーラップに58秒962を出した横地選手が逆転! 練習生時代から16年間、埼玉から筑波サーキットまでスーパーカブで通い続けている苦労人が初めてポールポジションを獲得した。
「前日の練習までタイムが出ていなかったのですが、データを見て自分の遅い部分の走り方を変えて、それを他のコーナーでも応用してみたところタイムを出すことができました。ポールポジションからスタートするのは初めてなので、スタートで失敗しないようにして、予選のような走りを心がけて走るだけです」と横地選手。

2番手につけた小村選手は「ポールポジションを獲れなかったのは残念ですが、タイムを出したいときに出せましたし、マシンのセットも決まっているので、とにかく優勝したいですね。タイヤもきれいに使えていますし、(横地選手とは)セッティングの違いもありますし、うまく仕掛ければ抜けると思います。勝てばJAF戦ではチャンピオンになれますし、優勝しか狙っていません」と自信のコメント。

3番手に今シーズン筑波スーパーFJ初参戦の大竹将光選手が59秒223、4番手に三枝拓己選手が59秒307、5番手に暫定ランキングトップのKAMIKAZE選手が59秒377で続いた。「完全に空気圧を外しました。土曜の練習はトップタイムだったんですけれどね。原因は分かっているので決勝は大丈夫。今年の目標である全戦表彰台でシーズンを終えたいですね。万年ランキング2位から脱出したいですし、チームメイトとのタイトル争いですがガチンコでやりますよ!」とKAMIKAZE選手。

そして運命のスタートの瞬間を迎える。グリッドにマシンが着き、後方でグリーンフラッグが振られる。そしてレッドシグナルが点灯し、ブラックアウトするとスタートが切られる。セカンドグリッドの小村選手が好スタートを見せ、トップで1コーナーに入って行く。横地選手、大竹選手、三枝選手、秋山選手、KAMIKAZE選手と続いて行く。KAMIKAZE選手は、スタートで出遅れ秋山選手に前に行かれてしまうが、タイトル争いを繰り広げる意地を見せ、すぐに第2ヘアピンで秋山選手を抜き返す。オープニングラップは、小村選手が制し、2番手以下を引き離す勢い。2番手には、横地選手がつけ、大竹選手、三枝選手、KAMIKAZE選手と続いていた。トップを走る小村選手は、2番手以下をジリジリと引き離し独走態勢を築いて行く。一方、2番手争いは、4台が繰り広げ膠着状態が続いていた。KAMIKAZE選手は集団の最後尾の5番手につけていたが、このポジションではチャンピオンになれない。チャンピオンになるためには、最低1台はかわさないといけない状況だった。
 そして、レースも折り返しを過ぎた10周目に大竹選手が動いた。最終コーナー進入で横地選手をパスし、2番手に浮上する。すかさず横地選手も11周目の1コーナーで大竹選手のインを突く。ここで両者は接触し、コーナー立ち上がりで失速してしまう。そこに三枝選手とKAMIKAZE選手が並びかけて行く。三枝選手は、うまくすり抜けたが、横地選手、大竹選手、KAMIKAZE選手が接触。大竹選手は再スタートできたが、横地選手とKAMIKAZE選手は、リタイアとなってしまう。そして、この時点で小村選手が大逆転でシリーズチャンピオンに輝くことが決定した。
 トップを走る小村選手は、安定した走りを見せトップでゴール。今シーズン3勝目を挙げると共にシリーズチャンピオンに輝いた。2位に三枝選手、3位に秋山選手と続き表彰台に上がった。以下、ROKEY選手が4位、再スタートした大竹選手は5位まで追い上げてチェッカーを受けた。

レポート レース風景

スタートダッシュを見せた小村明生選手が前に出て行く。アウト側から秋山健也選手も好スタートを決めた。

レポート レース風景

スタートでトップに立った小村選手は、オープニングラップから2番手以下を引き離し鮮やかな勝利を飾る。

レポート レース風景

このレース、いや2016年シーズンのターニングポイントとなった11周目の1コーナー。この直後に多重クラッシュが発生する。

レポート レース風景

ダミーグリッドに着き、静かにスタートを待つドライバーたち。18周で争われる決勝が終われば、すべての結果が出るのだ。

Winner's Interview

S-FJ 表彰台

小村明生選手

優勝 シリーズチャンピオン
小村明生選手

「スタートは慎重になりましたが、うまく決まって前に出られてよかったです。後はミラーを見ずに全力で走っていると、2番手との差をつけられたので集中して行きました。勝ってJAFポイントだけでもと思っていましたが、チームメイトが不運のリタイアとなってしまったため総合ポイントでもチャンピオンになることができました。今回はしっかりトップでゴールしてチャンピオンを決められたので、よかったです。支えてくれたチーム、家族を始め、応援してくださった皆さんに感謝したいです」
三枝拓己選手

2位
三枝拓己選手

「背後にはKAMIKAZE選手が迫ってきていましたがレース中のペースは悪くなかったと思います。何とか2位でゴールしようと思い、勝負するポイントを探していましたが、前の2台が接触し、失速したので、うまく前に行けました。最終戦でも2位表彰台に上がれたので上出来だと思います」
秋山健也選手

3位・MASTERS 優勝
秋山健也選手

「スタートはうまく決まってKAMIKAZE選手の前に出たのですが、タイトルを争っているからか、オープニングラップの第2ヘアピンで抜き返されてしまいました。その後、序盤のペースがうまく上げられず2番手争いから離されてしまいましたが、アクシデントもあり3位でゴールすることができました。今シーズンは、あと一歩足りないレース、行きたくても行けないレースが多かったので来シーズンは、思い切りレースをできるようにしたいですね」

masters 表彰台

稲生幸敏選手

MASTERS 2位
稲生幸敏選手

「レース中は、アクシデント後に追い上げて来た選手を前に行かせたのですが、勘違いして競っている選手も前に行かしてしまいました…。今シーズンはクルマをロングホイールベースにしましたが、エンジンはあまり力を入れていませんでした。その中で開幕戦は、周回遅れから始まったので進化していると思いますし、来シーズンはエンジンが変わるので楽しみです。70歳まで続けるつもりですよ」

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