筑波スーパーFJ選手権シリーズ第1戦・FJ1600選手権シリーズ第1戦
[ 5月29日(日)開催 ]

筑波スーパーFJ選手権シリーズ/FJ1600選手権シリーズ
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待ちに待った筑波スーパーFJ選手権シリーズ・FJ1600選手権シリーズの2011年シーズンが5月29日にスタートした。本来ならば3月27日に開幕していたはずだが、未曾有の被害をもたらした東日本大震災の影響を受け、2カ月も遅い第1戦となった。例年になく早い梅雨入り、台風2号の接近もあり、緒戦はレインコンディションで争われた。


Super-FJ REPORT

山﨑洋輔選手が速さを見せ初優勝を達成!

 ヨコハマタイヤとなり2年目のシーズンを迎え、メンバーも一新。雨の中のタイムアタックとなった公式予選には18台が出走した。雨が弱めだったセッション序盤にタイムを出したのが、山﨑洋輔選手。1分06秒579を早々にマークし、リーダーボードのトップに立つと、山﨑選手のタイムを上回る者は現れずポールポジションを獲得。「調子はいいですね。(ポールポジションを撮れたのは)チームのおかげです。決勝もミスなく優勝したいですね」と山﨑選手。

 セッション終盤になると雨が強くなりタイムアップは難しいかと思われたが、うまく雨ラインを読んだ黒岩巧選手が1分06秒838をたたき出し、2番手に食い込んでくる。3番手には、岡崎善衛選手、4番手に高野雅人選手が続いた。

 決勝レースのスタートを迎えるころには、雨はやや弱くなっていたが、路面は依然ウエット。シグナルがブラックアウトし、ダミーグリッドに並んだ17台が一斉にスタート! ポールポジションスタートの山﨑選手がホイールスピンを起こしてしまい、加速が鈍ったところに、セカンドグリッドの黒岩選手が前に出ていき、1コーナーへトップで進入していく。オープニングラップは、そのまま黒岩選手が制し、山﨑選手、中島佑弥選手、高野選手と続き、早くも4台が抜け出していく。トップを走る黒岩選手をピタリとマークする山﨑選手。何度も1コーナーで仕掛けるタイミングを伺うが、黒岩選手も譲らない。そして8周目の1コーナーで黒岩選手のインに空いたスペースに山﨑選手が入ると両者は接触。黒岩選手がスピン! 山﨑選手がトップに浮上する。黒岩選手は、すばらしいリカバーを見せ、3番手で戦列に復帰するが、直後の第1ヘアピンで高野選手にかわされ4番手に順位を落としてしまう。

 トップに立った山﨑選手は、9周目にファステストラップをマークする走りでトップを独走。そのままチェッカーフラッグを受け、S-FJ初優勝を飾った。2位に中島選手が入り、3位には黒岩選手を抑えきった高野選手がゴールしている。黒岩選手は悔しい4位。以下、森島修一選手、湯澤翔平選手と僅差で続いた。

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レース風景
全マシンが一斉に1コーナーを目指すと一気に水煙が舞う。セカンドグリッドからスタートした黒岩選手がホールショットを奪う。

レース風景
レース序盤は、黒岩選手がレースを引っ張った。その背後につけ、1コーナーでパスするタイミングを伺う山﨑選手。

レース風景
水しぶきを上げながら、この日、最も速いスピードで筑波サーキットを駆け抜けた山﨑選手。Super-FJ2戦目で初優勝を達成した。

レース風景
Super-FJに戻ってきた中島選手。決勝はクレバーなレース運びで2位に入賞。ドライコンディションで、どんな走りを見せるか!?

Winner's Interview
優勝

山﨑洋輔選手

山﨑洋輔選手
「スッキリした優勝じゃないですが、トップに立ってからは自分のペースで走れましたし、スタートで遅れてしまったのが、いけなかったですね。2番手になってしまいましたが、前だけを見て落ち着いていこうと思っていました。最終コーナーがボクの方が速かったので、1コーナーでパスするタイミングを伺っていました。ちょうどスペースができたので、勝負を仕掛けたのですが…。次回は快勝したいですね」
中島佑弥選手
2位

中島佑弥選手

「Super-FJ初年度にスポットで出ていたのですが、そのときとは、シャーシもタイヤも違うので、まだまだ今のクルマを理解仕切れていないのが現状です。レインコンディションとなったことは、クルマの状態が分かりやすいので、よかったのですが、レース中盤からバランスが崩れてしまい思うように曲がらず苦しかったですね。次回は、その辺を修正して、うまく走れるようにしたいです」
高野雅人選手
3位

高野雅人選手

「スタートがうまくいってよかったですね。自分のベストを出し切ることができましたし、無事にレースを終えられてよかったです。欲を言えばタイム的にもう少し上で走りたかったですが、シリーズを考えれば、今回の成績はよかったと思います。次回は、今回より上でゴールしたいですね」


FJ1600 REPORT

レース風景
スタート直後の1コーナーからS字に進入していくFJ1600マシン。ここが、このレースの勝敗を決した瞬間でもあった。

レース風景
追撃を振り切りトップでゴールした廣川選手、追いつけなかった錦織選手。明暗を分けたチェッカーフラッグとなった。

レース風景
ホームストレートにマシンを止めると、勝利の雄叫びを上げる廣川選手(右)。対して、ガックリと肩を落とす錦織選手(左)。

レース風景
蔵野選手との3位争いを制した髙木選手。得意の最終コーナーでアウトから仕掛けていった。蔵野選手は無念のスピンで8位となった。
廣川和希選手がポール to フィニッシュで
初勝利を飾る!

 朝から強い雨模様となった筑波サーキット。前日の公式練習も赤旗が続出していたが、公式予選でもクラッシュが発生し、赤旗が提示される。この荒れたセッションを制したのは、この春に高校を卒業したばかりの廣川和希選手。昨年の最終戦でFJ1600デビュー、今回が2戦目ながら、落ち着いた走りで、ただ一人1分07秒台をマークした。「昨日の練習は、1本目を走ってみて調子がよかったので、そこで切り上げました。予選では、とにかくミスをしないように自分のできることを最大限にしようと思って走りました。レインタイヤにも、だいぶ慣れてきたので決勝でもいい走りがしたいですね」とクレバーな走りを見せ、見事ポールポジションを獲得した廣川選手。2番手に錦織正樹選手、3番手に髙木裕士選手と昨年の上位ランカー2人が続いた。

 雨の降り続く中、レースがスタート! ポールポジションの廣川選手が、ややスタートで遅れ、錦織選手がアウトから並んだまま1コーナーに進入。1コーナー立ち上がりからS字コーナー進入まで両者は、並んだままだったが、錦織選手がこの時点でノーズを引く。しかし、ここが勝負の分かれ目だった。廣川選手は、オープニングラップからハイペースで飛ばし、早くも錦織選手を引き離してホームストレートに戻ってくる。両者の差は、約2秒まで広がり、一進一退の攻防を繰り広げるが、廣川選手がレースをコントロール。レース終盤に錦織選手がファステストラップをマークして追い上げるものの、勝負を仕掛けるところまでいけずにチェッカー。廣川選手が初優勝を達成! 錦織選手は悔しい2位フィニッシュとなった。3位に髙木選手が入り、予選結果と同じトップ3となった。以下、大久保一成選手、木村貴洋選手、塩田龍二選手と単独走行でチェッカーフラッグを受けた。

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Winner's Interview
優勝

廣川和希選手

廣川和希選手
「何とか無事に勝つことができてホッとしていますし、素直にうれしいです。スタートでホイールスピンをしてしまい、横に並ばれてしまったのですが、抑えて、オープニングラップで差を広げられたのが大きかったですね。それからは、2番手との差と路面コンディションを見ながらペースを作っていけました。残り5周でタイヤが厳しくなっていたので難しかったのですが、トップでチェッカーを受けられてよかったです。筑波さんでは、高校生のころからお世話になっているので、この調子で、どんどんいい成績を筑波で残していきたいです」
錦織正樹選手
2位

錦織正樹選手

「スタートで1コーナーからS字で並んだのですが、リスクがあったので、今回は引きました。その後に引き離されてしまったことが、すべての敗因ですね。オープニングラップだけで、差をつけられてしまったので、相手に楽なレースをさせてしまった。雨も決して苦手ではないので、追い切れず悔しいですね。次回は、雨でもドライでもスッキリ勝ちたいです」
髙木裕士選手
3位

髙木裕士選手

「最終コーナーが得意なので、スリップストリームにつけてアウトから抜くことができて、よかったですね。前に出たのはよかったですが、なかなか引き離すことができなかったので、苦しかったですね。シーズンを考えれば3位は、まずまずですが、スタートでミスしてしまったのが響きました。次回は優勝を狙っていきます」


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