筑波スーパーFJ選手権シリーズ第5戦・FJ1600選手権シリーズ第5戦
[ 11月13日(日)開催 ]

筑波スーパーFJ選手権シリーズ/FJ1600選手権シリーズ
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いよいよシリーズ最終戦を迎えた筑波スーパーFJ・FJ1600選手権。前日の公式練習から好天に恵まれ、決勝日も朝から青空が広がり気温も上昇。今シーズンは、最終戦で初めて、土日、全てのセッションでドライコンディションとなった。レースは、各クラスとも、シーズン最後にふさわしい熱いバトルが繰り広げられ、2011年のシリーズチャンピオンが決定した。


Super-FJ REPORT

山﨑洋輔選手が全戦ポールポジション、4勝を挙げて王座に着く!
Super-FJ レース風景
スタートは、うまくいかなかったという山﨑洋輔選手がホールショットを奪い、チームメイトの山田翔選手も続くのだが…。

Super-FJ レース風景
5戦中4勝、2位1回、そして全戦でポールポジションを獲得してタイトルを獲得した山﨑選手。
 前回、優勝を果たし筑波選手権の王座に王手をかけた山﨑洋輔選手は“最終戦でコースレコードを更新したい”とコメントしていた。今シーズンは、土日を通じてドライコンディションとなったレースがなく、今回の最終戦で初めて、その条件がそろっていた。しかし、公式予選では、思ったより路面温度が高く、58秒371と僅かにコースレコードには届かなかった。それでも山﨑選手は、全戦ポールポジションの快挙を達成した。
 「コースレコードにちょっと届きませんでした。セッション前半では、すごいアンダーが出ていたので、リア周りのセットを変更しました。確かにタイムは出たのですが、全体的なバランスが崩れてしまったので、レースには、その辺りをアジャストして臨みたいです。まずは、全戦ポールポジションを獲れたので、ホッとしています」と山﨑。
 2番手に逆転タイトルの可能性を残している黒岩巧選手が58秒679で続き、この2人が58秒台をマーク。以下、森島修一選手、山田翔選手、高野雅人選手、長谷川雅人選手、上別府将司選手、志賀洸太選手、堀内優大選手と、3番手以降は、僅差で続いた。

 18周で争われた決勝レース。曇り空となったが、コンディションは上々。今回もポールポジションスタートの山﨑選手がトップのまま1コーナーをクリア。2番手には、3列目5番手グリッドから見事なスタートダッシュを見せた高野選手が、黒岩選手のインを突き、一気に2番手に浮上する。しかし、その直後のS字コーナーから第1ヘアピンへの進入で接触。高野選手は第1ヘアピンイン側にコースアウトしてしまい悔しいリタイアとなってしまう。そんなアクシデントを尻目に、トップをいく山﨑選手は、逃げの態勢を築くべくレースを引っ張っていく。しかし、黒岩選手も意地を見せ、山﨑選手を上回るペースでジリジリと追い付いてくる。8周目には、このレースで唯一58秒台を記録。ファステストラップをマークして山﨑選手のテールを捕らえる。一方、3番手争いは、森島選手、山田選手、上別府選手、堀内選手、志賀選手の5台が一丸となってバトルを展開。この集団にやや遅れて長谷川選手が続いていた。

 トップ争いは、レース終盤に入ってもテールtoノーズのままだった。ポイントを抑える山﨑選手、そして何度も勝負を仕掛ける黒岩選手。この戦いは、山﨑選手に軍配が上がり、僅差でゴール。山﨑選手が4勝目を挙げ、自らに花を添える形でチャンピオンに輝いた。2位にペースは誰よりも速かった黒岩選手が入りランキング2位でシーズンを終えた。熾烈だった3位争いは、レース終盤に前に出た山田選手が制し、森島選手、堀内選手、上別府選手と続いた。
Super-FJ レース風景
ガッツのある豪快な走りでシリーズを盛り上げてくれた黒岩巧選手。ランキングは2位となったが、成長のシーズンとなった。

Super-FJ レース風景
3位争いは熾烈だった。このバトルはイエローのマシンを駆る#85山田翔選手が制した。
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Winner's Interview
優勝

山﨑 洋輔選手

山﨑 洋輔選手
「スタートは、あまりうまくいかなかったのですが、周りも、よくなかったみたいで助かりました。実は、サイティングラップのときに第1ヘアピンでスピンしてリアを少しヒットさせてしまっていました。その影響が、少しあったようで、決勝中はアンダー気味でした。2番手の選手の方がいいペースだったのは、分かっていましたが、そんなプレッシャーにも、しっかりポイントを抑えることができましたし、落ち着いて対応できました。今年は、S-FJ、1年目なので、いろいろ勉強できたシーズンになりました。支えてくれたチーム、応援してくれた方に感謝します。来シーズンは、ステップアップして頑張りたいと思っています」
黒岩 巧選手
2位

黒岩 巧選手

「スタートで出遅れてしまい、1コーナーで(高野選手に)入られてしまった。S字コーナーでは逃げ場がなく、接触してしまった。その後は、トップを追っていきましたが、ペースもよかったし、ファステストラップもマークできました。今シーズンは、東日本大震災に始まり、開幕でトップを走っていたら接触があったり、不運なレースもあったりしましたが、ドライバーとして、人間として成長できたシーズンになったと思います。チーム、メカニックが、いい状態に仕上げてくれたクルマなので、それに応えようと精一杯やってきました。日本一決定戦は、勝ちを狙っていきます!」

山田 翔選手
3位

山田 翔選手

「前戦が終わった後、前の2人に追い付こうと、いろいろセットを変えていったら逆にハマってしまった。前日の公式練習で元の状態に戻したのですが、予選では、一発タイムが出せずに苦戦してしまいました。決勝では、何とか3位になろうとチャンスを伺っていましたが、相手がミスをしてくれたので、前に出ることができました。日本一決定戦は気持ちよく走れるように頑張ります!」

シリーズチャンピオン・山﨑 洋輔選手インタビュー動画
※別ウインドウで再生します

FJ1600 REPORT

錦織選手がチャンピオンを獲得! 廣川選手は意地の3勝目!!


 この日、最初のセッションとなったFJ1600クラスの公式予選。午前8時から15分で争われた。最終戦を迎えた時点で、ポイントランキングトップにつけていたのは、錦織正樹選手。2番手に10ポイント差をつけており、3位以内でゴールすれば自力でチャンピオンを決められるだけに、有利な状況だったが、今シーズンは、優勝がないだけに、勝ってタイトルを決めたいところだ。2番手に前戦のウイナー木村貴洋選手が10ポイント差、3番手に廣川和希選手が12ポイント差、4番手に髙木裕士選手が16ポイント差で続き、ここまでタイトル獲得の可能性があった。

 ランキングのトップ4が公式予選でも上位につけた。この中でポールポジションを獲得したのは、髙木選手。タイムは、1分00秒227。2番手に1000分の1秒差で廣川選手が続いた。「1000分の1秒足りませんでした。ポールポジションを獲りたかったので悔しいですね。自力では(タイトル獲得が)無理ですが、ボクは、ボクのやれることを精一杯やるだけです」と決勝では、優勝だけを狙うと意気込む。そして3番手にポイントリーダーの錦織選手が1分00秒308でつけた。「調子は悪くないですが、できれば勝って決めたいですね。ただ、この位置(3番手)でもチャンピオンを決められるので、その瀬戸際で少しプレッシャーがかかっているんですかね?」と勝ちたい思いと、タイトルを確実に決めたい思いの狭間で複雑な心境のようだった。ランキング2番手の木村選手が1分00秒365で続き、予選でもトップ4が抜きん出ていた。
FJ1600レース風景
きれいなスタートで始まった2011年の最終決戦。この時点で、それぞれの思惑が交錯していた。

FJ1600レース風景
見事にレースをコントロールし、今季3勝目を挙げた廣川和希選手。将来が楽しみなドライバーの一人だ。

FJ1600レース風景
レース終盤になってもトップグループは、4台が形成。タイトルの行方は、まだ分からなかった。

FJ1600レース風景
タイトルへのプレッシャーに打ち勝ち、チャンピオンに輝いた錦織正樹選手。
 クリアなスタートが切られ一斉に18台のマシンが1コーナーに入っていく。ポールポジションの髙木選手、廣川選手、錦織選手、木村選手、増田貴宣選手と予選順位通りに続き、6番手に7番手グリッドスタートの吉田照己選手と続いて第1ヘアピンをクリアしていく。レース序盤から、やはりトップ4台が抜け出し、トップグループを形成していく。2番手につける廣川選手は、髙木選手のテールをピタリとマーク。4周目に髙木選手は痛恨のシフトミスをしてしまい、廣川選手が前に出ていく。廣川選手は、その後のレースをコントロール。髙木選手に仕掛けるすきを与えず、そのままトップでチェッカー、今シーズン3勝目を挙げた。2位に高木選手、3位に錦織選手と続いてゴール。錦織選手がチャンピオンを獲得する結果となった。クールダウンラップを終え、マシンを止めると、廣川選手と錦織選手がスポーツマンらしく、お互いの健闘をたたえ合う姿が見られた。

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Winner's Interview
優勝

廣川 和希選手

廣川 和希選手
「やれるだけ、やり切りました。トップに出て逃げようかと思いましたが、うまくいきませんでしたね。土曜日に点火系のトラブルが出ていたのですが、チームが完璧に直してくれたので、最終戦も勝つことができました。今シーズンは、3勝を挙げることができましたが、取りこぼしてしまったレースもあったので、シーズンを通して安定した走りをしないとチャンピオンにはなれませんね。今シーズンは、レースの運び方を学ぶことができたので、来シーズンに生かしていきたいと思っています」
髙木 裕士選手
2位

髙木 裕士選手

「予選でポールポジションを獲れて、スタートもうまく決まってトップを走っていたところまでは、よかったのですが…。シフトミスをしてしまい、前に出られてしまった。何度か並びかけるところまでは、いったのですが、ブレーキに問題が少しあったので、思い切り勝負できなかったのが悔しいですね。昨年より表彰台に上がったレースが多かったので、成長はできたと思いますが勝てなかったのは、やっぱり悔しいです」
錦織 正樹選手
3位

錦織 正樹選手

「ポジション的には、3番手をキープすれば、よかったのですが勝ちたい思いと、タイトルを絶対に獲りたいという気持ちの狭間でゆれたレースでした。廣川選手が、うまいレース運びをするので、さすがだと思いました。スタートで前に出られていれば、違う展開になったのかもしれませんが、勝負どころを、今回は、うまく作れませんでした。チームや応援してくれた方のおかげで、チャンピオンを獲ることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。来シーズンは、全戦全勝できるように頑張ります!」

シリーズチャンピオン・錦織 正樹選手インタビュー動画
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