筑波スーパーFJ選手権シリーズ第4戦・FJ1600選手権シリーズ第4戦
[ 10月16日(日)開催 ]

筑波スーパーFJ選手権シリーズ/FJ1600選手権シリーズ
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南から湿った空気が入り込み10月の中旬とは思えないほどの蒸し暑さとなった第4戦。朝方まで降っていた雨のためウエットコンディションで始まった公式予選だったが、FJ1600のセッションが始まった直後にエンジンブローしたマシンがあり、コース全周に渡ってオイルを出してしまう。そのオイル処理のため約1時間の中断があり、タイムスケジュールは大幅に変更。すべてのクラスのレースを3周減算して行うことになった。


Super-FJ REPORT

山﨑洋輔選手が己との戦いに勝つポール to フィニッシュ!
 FJ1600クラスの公式予選でエンジンブローしたマシンがオイルを撒いてしまい、その処理に時間がかかったため、スーパーFJクラスの公式予選は、5分短縮され15分で争われた。セッション開始直後からタイトル争いを繰り広げる2人がランデブーしながら周回を重ねていく。前戦のウイナー黒岩巧選手が引っ張る形となり、ポイントリーダーの山﨑洋輔選手が、後方にうまくつけていた。そして11周目のアタックで58秒台に入れポールポジションを獲得した。 「路面のコンディションが刻一刻と変わっていったのでバランスを合わせるのが大変でしたが、ポールポジションを獲れたので、まず一つの課題はクリアできました。決勝は、自分自身との戦いになります。タイトル争いのこともあるので、勝っておきたいレースですね」と山﨑選手。一方、黒岩選手は、最終ラップのアタックで59秒082をマークし2番手につけた。「後ろに(山﨑選手が)いたのは知っていったけれど、あまり気にせずに走っていましたが、結果的には、引っ張ってしまったかな? 決勝は完全にドライとなるので、どこでもいける自身はあります。とにかく勝つことだけを考えて走るだけです」と黒岩選手。以下、山田翔選手、長谷川史卓選手、森島修一選手、高野雅人選手と59秒台で続いた。 Super-FJ レース風景
ポールポジションからスタートした山﨑洋輔選手が前出ていく。黒岩巧選手もアウトからチャンスを伺う。

Super-FJ レース風景
レース序盤は、トップ3が等間隔で周回を重ねていく。この差が、ジリジリと開き、それぞれ単独走行となっていく。

Super-FJ レース風景
JAF地方選手権のタイトルを勝って決めた山﨑洋輔選手。筑波選手権のタイトルにも王手をかけて最終戦に臨む。

Super-FJ レース風景
マシンの状態を見極め冷静にレースを戦った黒岩巧選手が2位フィニッシュ。最終戦はスッキリ勝って終えたいとコメント。
 スーパーFJクラスのレースがスタートするころ、気温は、28度、路面温度は、37度を超えるほどの暑さとなった。3周減算の15周で争われた決勝。好スタートを見せたのは、ポールポジションの山﨑選手。黒岩選手、山田選手と等間隔で続き、やや離されて森島選手、長谷川選手、高野選手が追う。2周目に高野選手が長谷川選手をかわした他は、上位勢に順位の動きはなかった。トップを走る山﨑選手は、黒岩選手をジリジリと離していきトップを独走。黒岩選手、山田選手も単独走行となっていく。山﨑選手は、そのまま15周を走り切り今シーズン3勝目をマーク、同時にJAF地方選手権のタイトルも決定。筑波選手権のタイトルも、ほぼ手中に収めたと言っても過言ではない。2位に黒岩選手、3位に山田選手と続き前回と同じメンバーが表彰台に上がった。以下、森島選手、高野選手、長谷川選手、上別府将司選手と続いてチェッカーフラッグを受けた。

Super-FJリザルトはこちら

Winner's Interview
優勝

山﨑 洋輔選手

山﨑 洋輔選手
「自分との戦いに勝てましたね。見た目よりは難しいレースでした。クルマの状態は、予選のときよりは、よくなってきていましたが、レース中にどんどん厳しい状態になっていきました。走りながらバランスを調整していたのですが(タイヤの)内圧の問題なのか、タイムをキープするのが大変でした。今回の優勝でJAF選手権のタイトルを決められましたし、筑波選手権も次回、何事もなければ決められると思うので、コースレコードを狙っていきたいです。昔のFJのタイム(57秒933)を抜きたいですね」
黒岩 巧選手
2位

黒岩 巧選手

「最初からペースを上げたくても上げられない状態でした。特にコーナーの進入が厳しく、マシンの状態を見ながらギリギリのところで攻め続けていたのですが…。ほとんど最終コーナーの進入だけで離されていた感じですね。悔しいですが、次につながるレースだったと思うので、最終戦も勝利を目指して挑戦したいと思います」

山田 翔選手
3位

山田 翔選手

「(クルマは)安定しているのですが、予選でも、もう少し上にいきたいですね。スタートから序盤のペースが上がらなく、いつも離されてしまうので、そこも改善しないと勝つことは難しいですね。次回は、予選で最低でもフロントロウに並んで、表彰台の真ん中に立ちたいと思います」


FJ1600 REPORT

木村貴洋選手が2度の赤旗中断を乗り越え有言実行の優勝を果たす

2度のレッドフラッグで3回スタートが切られたFJ1600クラス。三度、ポールポジションスタートの#20木村貴洋選手が好スタートを切った。


迫るライバルを振り切り独走態勢を築いていった木村貴洋選手。追い切れなかった錦織正樹選手は悔しいレースとなった。
 公式予選から大波乱となったFJ1600クラス。朝方まで降っていた雨のためハーフウエットで始まった公式予選。タイヤチョイスが難しいコンディションの中、スリックでいく選手とレインでいく選手に分かれていた。気合いを入れてコースインしていくドライバーたちだったが、そんな思いを断ち切るアクシデントが発生する。エンジンブローしたマシンがコース全体にオイルを撒いてしまい赤旗中断。その処理に約1時間を要し、予選は、そのまま終了を余儀なくされてしまう。僅か6分の公式予選を制したのは、ただ一人、1分08秒台をマークした木村貴洋選手。以下、塩田龍二選手、杉本紺選手と続き、タイトル争いを繰り広げている廣川和希選手が4番手、ポイントリーダーの錦織正樹選手は、7番手と満足にタイムアタックできずに予選を終了してしまっていた。

 決勝レースも大荒れの展開が待っていた。まず、スタート直後の第1ヘアピンと第2ヘアピンでクラッシュが発生。第2ヘアピンのアクシデントは、コース上にマシンが残ってしまったために赤旗が提示され、レースは仕切り直しとなる。

 2度目のスタートも木村選手が好スタートを見せトップに立つ。これに予選4番手グリッドの廣川選手、そして予選7番手グリッドの錦織選手とタイトルを争うドライバーが前に出てくる。以下、髙木裕士選手、吉田照己選手、鈴木智之選手、杉本紺選手と続いていた。トップをいく木村選手を廣川選手がピタリとマークし、錦織選手と髙木選手が続いていたが、ペースアップした錦織選手が、廣川選手に仕掛けていく。そして5周目の1コーナーで錦織選手が廣川選手をパスし、2番手に浮上。さらに前をいく木村選手を追うが、第2ヘアピンで錦織選手がスライドしたところに、廣川選手が接触してしまう。このアクシデントで2度目の赤旗が提示され、4周終了時の順位のグリッドで3度目のスタートが切られることになった。

 3度目のスタートも、うまく決めた木村選手が再びレースをリード。錦織選手、髙木選手、吉田選手、廣川選手と続いていく。木村選手は、落ち着いたレース運びを見せトップを快走。これを錦織選手が追うが、勝負を仕掛けられるところまで差を詰められないでいる。3番手の髙木選手も単独走行となり、4番手争いは、吉田選手、川福健太選手、そして廣川選手の3台が繰り広げていた。10周で争われた第2パート、トップを走るプレッシャーの中、木村選手は、コンスタントに周回を重ね、うれしい初優勝を達成。2位に錦織選手、3位に髙木選手と続き表彰台を獲得。以下、吉田選手、川福選手、廣川選手とチェッカーフラッグを受けるが、川福選手に走路外走行による1分加算ペナルティが課せられたため、廣川選手が5位となった。

一時は、錦織正樹選手と廣川和希選手の直接対決の場面もあったが、まさかのアクシデントが発生してしまう。


大荒れのレースとなったFJ1600クラス。コンセントレーションを崩さず、悲願の初優勝を達成した木村貴洋選手。その瞳には光るものが…。


FJ1600リザルトはこちら

Winner's Interview
優勝

木村 貴洋選手

木村 貴洋選手
「前回のインタビューで“てっぺんに立ちたい”と言ったので、有言実行できてよかったです。公式予選は、赤旗が提示されるまで、僅か6分しかありませんでしたが、その中でもポールポジションが獲れましたし、レースでも2回も赤旗がある波乱のレースでしたが、3回ともスタートを決められましたし、勝てて本当によかったです。これもメカニックが完璧なマシンを作ってくれたおかげです。感謝しています」
錦織 正樹選手
2位

錦織 正樹選手

「(優勝が)遠いですね。またまた2位になってしまいました。シリーズで考えれば、今回の2位は、優勝の次にいいリザルトなので、よかったのかもしれませんが…。優勝なしでチャンピオンというのは、周りもそうだと思いますが、ボク自身が納得いかないので、最終戦は勝って(チャンピオンを)決めたいと思います」
髙木 裕士選手
3位

髙木 裕士選手

「いつもスタートはうまくいかないのですが、最後(3回目)のスタートは、うまくいきました。ただ、一時は2番手に追い付いていったのですが、弱冠アンダー気味だったので、ペースを上げられず離されてしまったのが悔しいですね。赤旗が多く、荒れたレースになりましたが無事に完走してポイントを獲れました。チャンピオンの可能性が、まだ残っているので最終戦を頑張ります」


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