筑波スーパーFJ選手権シリーズ第3戦・FJ1600選手権シリーズ第3戦
[ 8月21日(日)開催 ]

筑波スーパーFJ選手権シリーズ/FJ1600選手権シリーズ
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前々日に降った雨の後、それまでの猛暑が幻のように涼しくなった東日本。筑波スーパーFJ選手権シリーズ・FJ1600選手権シリーズ第3戦は、朝から雨模様となり、レインコンディションで公式予選が行われた。その後、雨は弱くなっていき、決勝レースを迎えるころには、雨は奇跡的に止んでいたが、難しい路面コンディションの中、スタートは切られた。


Super-FJ REPORT

黒岩巧選手が攻めの走りで勝利を引き寄せる
Super-FJ レース風景
まずは、ポールポジションの山﨑選手がトップに立ち、黒岩選手、山田選手、高野選手と続いていく。中島選手は、後方に沈んでいる。

Super-FJ レース風景
黒岩選手は、トップに立つとファステストラップをマークし、2番手の山﨑選手に対して約2秒のマージンを築く。
 FJ1600のときよりは、小雨になったS-FJの公式予選。レインタイヤでのタイムアタックとなり、まず黒岩巧選手がリーダーボードのトップに立つ。しかし4周目のアタックで山﨑洋輔選手が1分05秒921をマークし、トップの座を奪う。再び逆転したい黒岩選手だったが、第1ヘアピンでスピン。エンジンがストールしてしまい、そのままマシンを降りる。最終コーナーでもクラッシュがあり、赤旗が提示される。黒岩選手は、ピットに戻ったものの、再びコースインはせず、予選の行方を伺う。その後、中島佑弥選手が、黒岩選手のタイムを上回り2番手につけると、その直後に2度目の赤旗中断。その後、公式予選は、僅かな時間で再開されたが上位陣のタイムは変わらず、山﨑選手が3戦連続ポールポジションを獲得した。
 「前日に大クラッシュをしてしまい、チームに迷惑をかけてしまいました。懸命に直してくれたおかげで、マシンはバッチリです。金曜日の最後の走行が、予選と同じようなコンディションだったので、その経験が生きました。決勝は、スタートを決めて、ミスしないようにすれば勝てると思います。今シーズンは、開幕前から全戦全勝が目標です」と予選後に語っていたのだが…。2番手は、中島選手。3番手に黒岩選手と続いた。

 S-FJの決勝スタートを迎えるころには、雨は止み、路面も、FJ1600、TTC1400・1600のレースの後となるため、ほぼ乾き、全車スリックタイヤを履いてグリッドに着いた。好スタートを切ったのは、ポールポジションの山﨑選手だったが、アウトから仕掛けた中島選手が1コーナーで痛恨のコースアウト。すぐにコースに戻ったものの、14番手まで順位を下げてしまう。オープニングラップは、3連勝を狙う山﨑選手が制すが、そのテールを黒岩選手がピタリとマーク。早くも、マッチレースの様相を呈してきた。その後方では、山田翔選手と高野雅人選手が3番手争いを繰り広げる。トップ争いに動きがあったのは、7周目だった。1コーナーで山﨑選手のインに入った黒岩選手がトップに浮上。黒岩選手は、9周目にファステストラップをマークし、ジリジリと、その差を開いていく。山﨑選手もレース終盤に自己ベストをマークするが、その差は縮まらない。最後まで堂々と攻めの走りを見せた黒岩選手がトップでチェッカーを受け、うれしいS-FJ初優勝を飾った。連勝にストップをかけられた山﨑選手は悔しい2位。3位に後続を抑えきった山田選手が入った。2番手グリッドからスタートし、直後の1コーナーでコースアウトした中島選手は、オープニングラップに順位を上げるものの、再びコースアウト。再び後方から追い上げるが10位でチェッカーを受けるのが精一杯だった。ベストタイムでは2番手のタイムをマークしていただけに、次回に期待だ。 Super-FJ レース風景
高野選手とのバトルを制し、表彰台をゲットした山田選手。その後方には、石澤浩紀選手も迫っていた。

Super-FJ レース風景
マシンを降りてうれしさを爆発させる黒岩選手。「やっと勝てました! 次回も優勝目指して頑張ります!!」と力強くコメント。
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Winner's Interview
優勝

黒岩 巧選手

黒岩 巧選手
「スタートは、まずまず決まり、路面の状況を見ながら、前の様子を見ながら落ち着いて走れました。前に出たときは、最終コーナーをうまく立ち上がれたので、1コーナーでインに入れましたが、意外な感じもありました。前に出てからは、一度バックマーカーが出た際にペースが落ちてしまいましたが、乗り方を変えて対応しました。やっと勝つことができて、うれしいです。次回は、ポールポジションも獲りたいですね」
山﨑洋輔選手
2位

山﨑洋輔選手

「レースになって、ドライで課題になっている“ハネ”が出てしまいました。スタートは、うまく決まり、そのまま何とか抑えきりたかったのですが…。レース中もフロントのセットを変えながら走ってみて、よくは、なったのですが悔しいですね。次回は、スッキリ勝ちたいです」

山田 翔選手
3位

山田 翔選手

「バックマーカーをかわすのに手間取ってしまい高野選手に前に行かれてしまったけれど、最終コーナーをうまく合わせて抜き返しました。ラストラップの1コーナーでもインに入られましたが、クロスラインで前に出ることができました。予選がダメだったので、次回は、もっと前からスタートして、もっと前でゴールしたいです」


FJ1600 REPORT

廣川和希選手が大荒れのレースを制し
今季2勝目をマーク!

 ヘビーレインで争われた公式予選。まずは、ポイントリーダーの錦織正樹選手がリーダーボードのトップに立ち、第2戦のウイナー蔵野智昭選手と続く。その後、廣川和希選手が真っ先に1分08秒台に入れると、ただ一人、1分07秒台に入れポールポジションを獲得。吉岡悟選手が0.208秒差で2番手につけ、錦織選手、木村貴洋選手、高木裕士選手、蔵野選手と1分08秒台で続いた。

 この日、最初の決勝レースとなったFJ1600クラス。雨は止んだものの、路面は濡れている状態。レース中に雨が降らなければ、確実に乾いていく状況だっただけに、タイヤチョイスが明暗を分ける。多くの選手がスリックタイヤを選んだが、難しい路面コンディションの中を、どう見極めるかドライバーの技量が試されるところだ。

ポールポジションの廣川選手が、後方を伺いながら好スタートを切る。


2周目の1コーナーへのブレーキングで木村選手をかわす錦織選手。


9周目にアクシデントが発生し、セーフティーカーが入る。


レースを終えたばかりの廣川選手。余裕のナンバー1ポーズだ。
 ポールポジションからスタートした廣川選手が、好ダッシュを決め1コーナーにトップで進入すると、オープニングラップを誰よりも速く駆け抜け2番手以下を引き離して戻ってくる。廣川選手を追いたい錦織選手は、2周目の1コーナーで木村選手をかわし2番手に浮上するが、トップをいく廣川選手も易々と接近を許さず、まだまだ濡れた路面を攻め立てる。廣川選手は、レース序盤にして早くも独走態勢を築き、2番手の錦織選手、3番手の木村選手も、それぞれ単独走行となっていく。その後方では、4番手争いが、熾烈を極めていた。吉岡選手を先頭に、追い上げて来た川福健太選手、松田晃選手、蔵野選手、高木選手、大久保一成選手と続き、6台が一丸となって激しいバトルが展開されていく。しかし9周目に、吉岡選手、川福選手、増田選手がコースオフ。このアクシデントのためにセーフティーカーが入り、レースは仕切り直しとなってしまう。しかし、この日の勝利の女神は、廣川選手に微笑んでいた。廣川選手と錦織選手の間に他の選手が入っていたからだ。残り3周でセーフティーカーが解除され、廣川選手がスタートダッシュをかけると、最終ラップにファステストラップをマークした錦織選手を振り切り、今シーズン2勝目を挙げた。錦織選手は、悔しい3戦連続の2位。3位に木村選手が入った。4位には、大久保選手が入り、高木選手、塩田選手、蔵野選手と続いてゴールした。
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Winner's Interview
優勝

廣川和希選手

廣川和希選手
「ギリギリまでタイヤチョイスに悩んでドライで行きましたが、正解でしたね。少しミスをしたら、すぐにスピンしてしまうコンディションでしたが、思いの外、路面が濡れていなかったので、よかったです。セーフティーカーが入ってビックリしましたが、解除になった時点でスタートダッシュをかけられたので、勝つことができました。前回は、事後車検で車両重量が足りず失格になり、悔しいレースとなってしまったので、勝つことができてよかったです」
錦織正樹選手
2位

錦織正樹選手

「レース序盤に逃げられてしまった。セーフティーカーが入り“チャンスだ!”と思いましたが、一台、前に入っていたので勝負するところまで行けませんでした。悔しいですが、今回は、路面コンディションの見極めが、廣川選手の方が上だったということですね。優勝回数で並ぶために、残り2戦をすべて勝たないといけないですから、2連勝を目指します!」
木村貴洋選手
3位

木村貴洋選手

「セーフティーカーが入った後、狙っていきました。厳しいレースでしたが、チームの皆さんが、いいマシンに仕上げてくれたので、表彰台に上がることができました。今回は、予選でまとめきれず4番手だったので、次回はドライで表彰台のてっぺんに立ちたいですね」


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