筑波シリーズ ≪開催レポート≫

JAF筑波スーパーFJ選手権シリーズ第1戦

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JSper-FJ Rd.1

金澤力也選手がトップを独走!ポール to ウインで幸先良いスタート

今シーズンもチャンピオン不在のシーズンとなるJAF 筑波スーパーFJ選手権シリーズ。ステップアップカテゴリーだけに、若く速いドライバーが、ここを通過点として成長して行ってくれることが一番いいことだろう。筑波には、若手の壁となる巧者がいる。マスターズのKAMIKAZE選手だ。前日の練習走行でも好タイムをマークしており、決勝に向けても余念がない。
一方、昨年、シーズン途中から参戦し2戦目でポールポジションを獲得するなど速さを見せた金澤力也選手は、今シーズンはフルエントリーしタイトルを狙う。また新聞配達をしてレース資金を稼ぐなど苦労しながらも速さを磨いてきた横地昌重選手はDEEPアクアクララ10VEDからエントリー。そして3歳からカートを始め、スーパーフォーミュラを走る中山雄一選手と同期という小村明生選手は今回がスーパーFJデビューとなる。マスターズでは秋山健也選手も健在。2016年シーズンもベテランと若手が激しいレースを繰り広げることになりそうだ。

公式予選では、金澤選手がセッション中盤にただ一人58秒台に入れてくる。まず58秒940をマークすると、58秒909とタイムを刻みポールポジションを獲得する。「もっとセッション序盤からタイムを出して行きたかったのですが、今年のタイヤを履くのが初めてでしたし、路面の状況を見ながらタイムを上げて行きました。58秒真ん中は出したかったのですが、クルマのバランスは悪くないですし、決勝はスタートを決めて逃げられれば逃げたいですね」と金澤選手。

2番手には、横地選手が続いた。「練習からいいタイムをドライでもウエットでも出すことができたので、コンディションを見ながら、もう少しセットを詰めて臨みたいですね。スタートをしっかり決めたいです」と語っていたのだが…。タイムは、59秒143だった。

もはやマスターズというくくりではなくクラストップを狙うKAMIKAZE選手は最後のアタックでミスし59秒149で3番手に甘んじた。「最後にベストで来ていたのですが、第2ヘアピン立ち上がりでホイールスピンさせてしまった。ミスがなければ58秒9だったのでポールポジションを獲れたかもしれませんがタラレバですね。決勝で前に出られるようにしたいです」と虎視眈々。

以下、秋山選手、小村選手、三枝拓己選手、佐藤晋一選手、ハンマー伊澤選手、河瀬達志選手と続いた。

それまで筑波サーキットの上空を雲が覆い、それほど路面温度も上がっていなかったが、レーススタートに合わせて雲の合間から陽が差してくる。

そして、いよいよ今シーズン最初のレースが始まった。ポールポジションの金澤選手がスタートを決め、トップのまま1コーナーをクリア。1コーナーイン側に入ったKAMIKAZE選手が2番手に浮上し、2番手グリッドスタートの横地選手はアウト側にはらんでしまうが何とか3番手をキープする。その後方では、直後の第1ヘアピンで接触があるなど波乱のオープニングラップとなっていた。そんなアクシデントを尻目にトップの金澤選手は、安定した走りでレースをリード。
これをKAMIKAZE選手、横地選手、秋山選手が追う。しかし金澤選手のペースは速くコンスタントに59秒台前半をマーク。9周目には、ファステストラップとなる58秒966を出しトップを独走。2番手KAMIKAZE選手の後方に横地選手がつけていたが、レース終盤には、その差は広がって行く。秋山選手も単独走行となりトップ4は、順位の変動のないまま18周を走り切る結果となった。その後方でゴールしたのは三枝選手だったが、ペナルティがあり30秒加算となり9位。かわってハンマー伊澤選手が5位となり、小村選手、河瀬選手、佐藤選手と続く結果となった。

開幕戦を圧倒的な速さで制した金澤選手。このままタイトル争いをリードして行きそうな勢いだ。

レポート 金澤力也選手

予選からパーフェクトな走りでポールtoウインを飾った金澤力也選手。この筑波S-FJとJAF-F4東日本のダブルタイトルを狙っている。

レポート レース風景

オープニングラップを制した#20金澤選手は、さらにペースを上げて行く。その速さを見た#9KAMIKAZE選手は早々に2位キープに切り換えたと言う。

レポート レース風景

今年から走り方を変える努力をしていると言うKAMIKAZE選手。その成果がいつ現れるかによってタイトル争いの行方が左右されるかもしれない。

レポート レース風景

スタートの遅れが悔やまれる結果となった横地選手。ニュータイヤのフィーリングもつかんだだけに次戦はトップ争いに絡んでいきたいところ。

Winner's Interview

S-FJ 表彰台

金澤力也選手
優勝 金澤力也選手
「うまくスタートを切れたので序盤は路面温度やコンディションを見ながら序盤からプッシュして行くことができ、いいペースで走ることができました。今シーズンのタイヤは、ライフもよくコントロール性も上がっているので、もっといい走りができるよう次回も頑張ります。今年はJAF F4東日本シリーズにも出場するので、幸先良いシーズンインになりました」
KAMIKAZE選手
2位・MASTERS優勝 KAMIKAZE選手
「完敗でした。スタートでグリップのいいところを生かして2番手に上がれたので、金澤選手を追いましたがペースが違い過ぎたので、今回は2位キープに頭を切り換えました。今年は、2010年チャンピオンの山部貴則選手にコーチをしてもらいドライビングスタイルを変えているのですが、レース中も走り方を考えながら集中して走ることができました。早く形にして、シーズン半ばには勝てるようにしたいと思っています」
横地昌重選手
3位 横地昌重選手
「スタート直後の1コーナーはシフトミスしてしまいコースアウトしかけたところをKAMIKAZE選手に前に行かれてしまいました。その後、KAMIKAZE選手を追っていき勝負を仕掛けたかったのですが、レース終盤は距離がついてしまいました。新しいタイヤは、グリップもいいですし、次回に、この経験を生かしてトップ争いができるようにしたいですね」

小村明生選手
5位 小村明生選手
「ほろ苦いデビュー戦になってしまいました。オープニングラップの第1ヘアピンで接触してしまいフロントウイングを破損したためコースにとどまることが精一杯の状態でした。そんな中、抜くことはできませんでしたが前に付いていくことができました。次回は、少しでも軽量化を図り、今回のレースで学んだことを行かしてトップ争いに絡んで行きたいですね。今シーズン、多くの方の応援のおかげでスーパーFJに参戦することができています。皆さんに感謝して自分自身を磨いて行きたいと思っています」

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