9月も下旬にさしかかり、日に日に秋めいてきた。2019年シーズンも今回を含め2戦となりタイトル争いも、いよいよ大詰めを迎えた。前戦はスポット参戦した伊藤鷹志選手が優勝したものの、ここまで4戦中3勝をマークしランキングトップをひた走っているKAMIKAZE選手が勝てば文句なしのチャンピオン獲得。勝てなくても暫定ランキング2番手の秋山健也選手のポジション次第でタイトル決定という状況だった。
公式予選では、タイトルに王手をかけているKAMIKAZE選手が、まずリード。その後、各ドライバーもタイムアタックに入り前回S-FJ初参戦だった杉本涼選手が1分00秒275をマーク。秋山選手も1分00秒356までタイムを縮めて来ていた。これを見たKAMIKAZE選手は、計測9周目のアタックで1分00秒168をマーク。このタイムがポールポジションとなった。
「土曜日の練習走行の感覚では、59秒台に入れられると思っていたのですが、走り出すとハンドルが軽くチャタリングも出ていました。路面なのか、タイヤなのか、すべりやすかったので、一度ピットに入って空気圧を調整。その時点で4番手だったので、ポールポジションを取るためにプッシュしました」とコメント。
2番手に杉本選手、3番手にタイトルを争う秋山選手と続いた。
「路面は、皆さんが言うほどすべるとは思わなかったですし、気にならなかったのですが、もうちょっと序盤のアタックでタイムを出しておきたかったです。スタートを決めて勝負したいですね」と秋山選手。
4番手に1分00秒511の本田千啓選手、5番手に1分00秒517の小谷諭司選手、6番手に1分00秒892の塚本成人選手、7番手に1分00秒921の鶴岡秀磨選手、8番手に1分00秒944の内藤大輝選手、9番手に1分01秒039のユウジロウ選手、10番手に1分01秒778のKen Vettel Sakamoto選手と続いた。
決勝直前の気温は、約29度、路面温度は47度と予想以上に上がった。決勝がスタートするとポールポジションのKAMIKAZE選手が真っ先に1コーナーに入って行く。2番手グリッドの杉本選手は、やや出遅れてしまい、秋山選手が並びかけるが、そのまま順位は変わらず。オープニングラップは、KAMIKAZE選手がやや2番手を引き離しトップで2周目に入っていく。これに杉本選手と秋山選手が続き、やや間隔を空けて小谷選手、本田選手、鶴岡選手と続いていた。
トップを走るKAMIKAZE選手のテールには杉本選手が追いつきチャンスを伺う。これに秋山選手はついて行けず単独3番手走行となって行く。杉本選手は、10周目にファステストラップをマークし、後方からプレッシャーをかけていくが、KAMIKAZE選手も動じない。逆にKAMIKAZE選手が12周目に自己ベストをマークし、ペースを上げ引き離しにかかる。そのまま杉本選手を抑えきったKAMIKAZE選手がチェッカーフラッグを受け、今シーズン4勝目をマーク。同時に最終戦を待たずに悲願のシリーズチャンピオンに輝いた。2位にS-FJ、2戦目となる杉本選手、3位に秋山選手と続いてゴールした。
三つ巴となっていた4位争いは、15周目の第1ヘアピンで本田選手が小谷選手に仕掛けて行き両者は接触。本田選手が前に出たが、小谷選手は遅れてしまい8番手までポジションを落としてしまう。ペナルティはなく本田選手が4位でゴール。5位に鶴岡選手、6位にユウジロウ選手、7位に内藤選手と続き。小谷選手は悔しい8位ゴールとなった。
今回も好スタートを切りホールショットを奪ったKAMIKAZE選手。トップを一度も譲らずポールtoフィニッシュで今季4勝目。このレースでスーパーFJを卒業する。
スーパーFJ、2戦目の杉本選手。前戦よりも着実に進化し、今回は予選、決勝共に2位となった。最終戦のエントリーは、まだ未定だと言う。
KAMIKAZE選手のタイトル決定を阻む権利があった秋山選手。序盤こそトップグループにつけていたが、徐々に遅れ3位でゴール。
3台による4位争いは、#67小谷選手がリードしていたが、15周目の第1ヘアピンで#7本田選手が勝負をしかけ両者が接触。#7本田選手が前に出るが#67小谷選手は遅れてしまう。
優勝
KAMIKAZE選手
2位
杉本 涼選手
3位
秋山健也選手
MASTERS 4位
ユウジロウ選手