Race Report
Super FJ Rd.1
JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ 第1戦
伊藤駿が先制パンチの1勝をマーク!草野裕也はマシントラブルに泣く
例年より、やや早く3月22日の開幕となったJAF筑波スーパーFJ選手権シリーズ第1戦。暖冬となっていたが、つい先日には寒の戻りがあり雪も降った。しかし開幕戦は、3月とは思えないほど気温が上がり日なたでは、汗ばむほどの暑い一日となった。
公式予選は、8時40分にスタート。この段階では、それほど気温は上がっておらず8時30分計測で気温12.2度、路面温度は、17.2度というコンディション。今年もゼッケン3をつける秋山健也選手からコースインし、タイムアタックに入って行く。真っ先に59秒台に入れて来たのは、昨年の最終戦でスーパーFJデビューしポールtoウインを飾った伊藤駿選手。59秒945をマークしリーダーボードのトップに立つ。これを昨年のチャンピオンマシンを駆る草野裕也選手が59秒777で上回って来る。草野選手は、さらにアタックを続け59秒488までタイムを縮めて来る。これを見た伊藤選手は、再びアタックに入ると59秒403を出しトップを奪い返す。草野選手も負けじと59秒169をマークするが、伊藤選手が59秒161で上回ると計測13周目に、ただ一人58秒台に入れる58秒999をマークしポールポジションを獲得した。「クルマのバランスもいいですし、コンディションもよかったと思います。決勝は、スタートを決めてトップでゴールしたいですね」と自信のコメント。一方、59秒120までタイムを詰めて2番手となった草野は「アベレージでは負けていないので勝ちを狙います!」とこちらも決勝に向けて仕上がりはよさそうだ。
3番手には59秒630の内藤大輝選手が続き、4番手には、松澤亮佑選手がつけていたがホワイトラインカットのペナルティでセカンドラップ(59秒724)採用となり5番手に降順。4番手に59秒710の本田千啓選手が繰り上がっていた。以下、関根陽幹選手が59秒888、野島遼葵選手が59秒956、秋山選手が1分00秒050、塚本成人選手が1分00秒463、林寛樹選手が1分00秒805、松田大学選手が1分02秒033、稲生幸敏選手が1分02秒663で続いた。
その後、気温はグングン上がり、決勝が始まるころに気温は24度を超え、路面温度は40度に迫るほどとなっていた。そして2020年シーズン、最初のレースがスタートする。絶妙なスタートを見せたのは、ポールポジションの伊藤選手。スーパーFJ、2戦目とは思えないほどのダッシュで真っ先に1コーナーに入って行く。これに草野選手、本田選手、内藤選手、松澤選手、秋山選手、関根選手、野島選手と続いて行く。そのまま伊藤選手がオープニングラップを制し、これを草野選手が追い、やや間隔を空けて本田選手が続いて行く。
伊藤選手は、ペースを上げレースをリード。草野選手も必死に追うが、仕掛けられる距離まで詰められずにいた。その後方では、本田選手を先頭に内藤選手、松澤選手、野島選手、秋山選手、関根選手の6台が接近戦の3番手争いを繰り広げていた。ここから順位を上げて行こうと各ドライバーは駆け引きを展開していたが、9周目の最終コーナー進入で松澤選手が内藤選手と並んで入って行くと、ここで内藤選手が痛恨のスピン。一方、松澤選手は、本田選手のテールを捕らえると、10周目の最終コーナー進入でパスし3番手に浮上する。後方でも動きがあり、5番手に秋山選手が上がり、関根選手、野島選手と続き、コースに復帰した内藤選手は9番手を走っていた。
トップ争いは、伊藤選手との差を草野選手が縮めて来ており、12周目には草野選手がファステストラップをマーク。レース終盤の勝負になると見られていた。しかし、残り4周となった15周目に草野選手がスローダウン。ミッショントラブルが発生してしまいマシンを止め、無念のリタイアとなってしまう。
トップ独走となった伊藤選手は、そのままチェッカーフラッグを受け開幕戦を制した。昨年の最終戦に続き、スーパーFJで2戦連続ポールtoウインを達成。2020年シーズンはタイトル争いの中心となりそうだ。
2位にスポット参戦の松澤選手が入り、3位に本田選手と続き表彰台に上がった。4位には、13周目に秋山選手をかわして関根選手が入り、5位の秋山選手がマスターズクラス優勝となった。6位に野島選手が入り、スピンを喫した内藤選手は悔しい7位でゴールした。
Winners Interview
優勝
伊藤 駿選手
「スタートは自分でも納得できるほどバッチリ決まって、後ろを見ながら走っていましたが、途中で止まってしまったようだったので残念でした。最後まで勝負して勝つことができれば、もっとうれしかったと思います。自分自身の走りとしては、タイムの落ち幅も少なかったですし、いいペースで走ることができたと思います。ただ、マシン的には、タイヤの状態に合わせたセットをもっと詰めていけたはずなので、次戦は、その辺を改善して臨みたいですね」
2位
松澤亮佑選手
「前の2台について行きたかった。それもこれも公式予選でペナルティを受けてしまったことが痛かったですし悔しいですね。筑波サーキットを走るのも、ドライのレースを走るのも今回が初めてだったのですが、接近戦になっても冷静にこなすことができましたし、いい経験になりました」