筑波シリーズ ≪開催レポート≫

JAF筑波スーパーFJ選手権シリーズ第1戦

筑波シリーズトップページ

筑波19ランキングを見る

筑波サーキットキャラクター

ttc1400

開幕戦に続き、八代選手がポールトゥウィンで2連勝

4月の開幕戦に続き、第2戦には8名の選手がエントリー。今回は5月の開催にも関わらず、気温は33度、路面温度は58度を超える真夏のような状況で、各選手はどのように戦うのか? また、絶対的王者不在となったこのクラスで、新しい時代のチャンピオンを目指して凌ぎを削る8名の戦いに注目が集まった。

予選では、上位3名が8秒台をマーク。開幕戦で自身初のポールトゥウィンを達成した八代勝也選手が、1分08秒094をたたき出しポールポジションを獲得。2番手は、自身のレース以外ではここ筑波サーキットでオフィシャルを務める荒川智弘選手で、タイムは1分08秒299。3番手に、東源夏樹選手が1分08秒849で続いた。

迎えた決勝レースでは、ポールポジションの八代選手が好スタートでホールショットを決めると、荒川選手、東源選手と、予選のオーダー通りの順位でオープニングラップを激走。一方で、予選5番手につけていた北川健人選手は、スタート直前にマフラーのストレートパイプが脱落するというトラブルに見舞われ、グリッドからスタートできずにリタイアとなった。

2周目以降も8秒台をキープし続けトップを快走する八代選手。一方、2番手争いは後ろから虎視眈々と荒川選手のスキを狙っていた東源選手が、4周目に2番手に浮上。その後は、八代選手、東源選手、5周目に3番手に浮上した有泉選手、荒川選手の順で序盤のレースが進行していった。

なんとか逃げ切ろうとする八代選手と、それを追う東源選手。そして、さらにその2台を追いかける有泉選手と荒川選手という戦いだったが、大きく動いたのは最終ラップだった。思うようにタイムが伸びない東源選手が失速し、有泉選手、荒川選手による3台はサイドバイサイドを展開。「残り4周ぐらいからガス欠の症状が出ていた」という東源選手は、残念ながら2番手争いから脱落。一方で、有泉選手と荒川選手の熾烈な2番手争いは最終コーナーまで繰り広げられた。

その結果、一度もトップを譲ることなく走り切った八代選手が、後続に11秒以上もの大佐をつけて、開幕戦に続くポールトゥウィンで2連勝。2位に有泉選手、3位に荒川選手が続き、この3人が表彰台を獲得。東源選手は、有泉、荒川両選手から約3.6秒遅れて4位でゴール。5位に会沢選手、6位に堀選手、そしてファイナルラップの最終コーナーでオーバーランを喫した大久保選手が7位でフィニッシュした。

レポート レース風景

ポールポジションスタートの八代選手に迫るべく、気迫の好スタートをきったのが荒川選手だった。しかし、序盤から8秒台という安定したタイムで走り続けた八代選手が、圧倒的な差をつけて優勝。後方で留まるのは、トラブルで走行不能となった北山選手。

レポート レース風景

八代選手を追いかけ、単独で2番手走行を続けていた東源選手。レース中盤には3位争いを繰り広げていた有泉選手と荒川選手の二人に対して、これだけのマージンを築いていたのだが、ガス欠により最終ラップに力尽き4位でチェッカー。

レポート レース風景

最終ラップまでデッドヒートを繰り広げた有泉選手と荒川選手。開幕戦で2位だった荒川選手にとっては、八代選手に対して一矢報いる戦いをしたかったはずだが、序盤で順位を落としたことが最後まで響いた形に。

レポート レース風景

表彰式で健闘を称えあう3人。4位の東源選手も含めて、この4人は決勝中のベストラップも8秒8~9と拮抗している。第3戦以降も彼らがレースを盛り上げていくのは間違いないだろう。

Winner's Interview

ttc1400 表彰台

優勝
八代勝也選手

「この週末は気温が高くなるという予報だったので、タイヤがどうなるかが心配でした。土曜の練習走行も暑かったので、ここでタイヤのロングランテストもできて、状況確認はできていました。僕自身も、昨日の時点でこの暑さに慣れたつもりだったのですが、今日の方がさらにきつかったですね。この後は8月の真夏のレースが控えているので、僕自身もタイヤも、この暑さに慣らしていかないといけないですね。レース中はずっと東源選手が見えていて、ワンミスですぐに抜かれると思い、集中して走りました。序盤に後続と差を広げてマージンを作りたいと思い、なんとかその通りにはなったのですが、東源選手は強いベテラン選手なので気が抜けないですね」

2位 有泉友博選手

「暑さを考慮して、タイヤを温存して戦った方がいいのかと思っていたのですが、前半でみんなとバトルを繰り広げたため、後半になってタイヤがタレてしまいました。予想以上に路面温度が高くなった印象です。タイヤがもたなくてきつかったのですが、この状況でも2位になれたのでうれしいです。目指すはあとひとつ上のポジションなのですが、なかなか練習時間が取れないのが悔しいですね。今回も前日練習はできてなくて、前回のレース以来の走行ですから。そうは言っても、カート以来の表彰台なのですごくうれしいですよ! カートと箱車は走り方が違っているので、いつも蘇武選手に指導してもらっているのですが、僕の体にはカートの乗り方が染みついていて、アクセルの踏み方やハンドル操作といった部分を修正していかないといけないですね」

3位 荒川智弘選手

「決勝前、コースイン直前にピットレーンの隊列から逸れたのは、マシントラブルではなく自分のタイミングでコースインしたいなと思ったからです。今までの経験上、フォーメーションラップの時にいつも遅くなってしまい、そこでちゃんとタイヤを使うことができてないと反省していました。そのことをチームに伝えていなかったので、決勝直前にチームの皆さんを慌てさせて申し訳なかったです。今回は、このようなレース展開になるのではという、ある程度の予想はしていましたが、気温が高いことが未知数だったので、この状況で自分がどう戦えるのかはわかりませんでした。今回の反省点は第2ヘアピンですね。ここで2回抜かれていますが、どちらも僕がブレーキをロックさせてしまいました。後ろは気にしないように走ろうと心がけていたのですが、自分はギクシャクしていたのかもしれません。さらに、最後はチームメイト同士の争いだったので、フェアに戦いと思っていたのに、最後に当ててしまったことも反省しています。もっと練習量を増やして、次戦に繋げたいですね」

page_top