耐久茶屋 ~4miniの宴~ 千秋楽

耐久茶屋 ~4miniの宴~ 千秋楽 開催レポート

耐久茶屋
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決勝レポート / RACE REPORT

最後の4mini耐久レースは波乱のスタート

Force One-FourthForce2
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Force One-FourthForce2
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 2006年から始まり、エントラントの皆様に支えられながら12回目を迎えた4mini耐久は今回のレースをもって開催休止となる。千秋楽を迎えた耐久茶屋を楽しもうと、真夏の筑波に総勢49チームが集結した。千秋楽といってもコンセプトは初開店時から変わらず「まあまあ、お茶でもすすりながら」というのんびりしたもの。当日の天気は晴れで、朝8時の時点で気温はすでに30度を上回っており、暑さの面では非常に厳しいレースとなることが予想された。それでもレースを前にしてピットは否が応でも盛り上がる。エントラントは誰もが、これから始まる5時間のレースを待ちきれない様子だった。
 スタート練習やSCカー導入練習を含む40分間の練習走行を経て、総勢49チームが抽選で決められたスターティンググリッドに整列。そして暑さを考慮し、定刻の11時より10分早められて決勝がスタート。耐久レースお約束のルマン式により、千秋楽を迎えた茶耐は順調にレースを切ったはずだった…。
 ところがレース開始直後の1コーナーで3台が転倒するアクシデントが発生。コース上にライダーと転倒車両が残されたため1周も走らないうちにSCカーが導入される。このアクシデントによりレース復帰が不可能となったNo.7★七つ星レーシングは0周でリタイヤを余儀なくされた。そして4周にわたりSCカーがコースを走行した後、仕切り直しでレースが再開。まず先頭に立ったのは全日本ライダー小室旭が駆るNo.71Craz&モトガレージTOMOだったが、それも1周天下に終わる。目下4mini耐久3連勝中で、千秋楽でも勝って締めると明言しているNo.72クレバーライト+表参道Beryl小城塾WJのエース、高橋孝浩が小室に襲いかかり、1周でパス。その後はトップをひた走る。レース再開後、10周もしないうちにバックマーカーが現れ始めたが、そこは「お茶でもすすりながら」の茶耐。必要以上に目を吊り上げることはなく、各チームはそれぞれのペースで周回を重ねる。

耐久レースの難しさ マシントラブル続出

Force One-FourthForce1
Force One-FourthForce1
Force One-FourthForce1
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 レース開始から1時間後のトップ6はNo.72、No.71、No.24SHOWA E!TEN、No.5 ALPHIN&SHIFTUP、No.36プロップマン+craz+TOMO&76。しかし、このまますんなりと終わるほど耐久レースは甘くない。1時間が経過した辺りでNo.31PGJアプリリアレーシングがバックストレートでストップ。しかし、ここでレースを終えたくないとマシンを押しながらコースサイドを歩く。この時点で気温は35度を超えていたが、熱中症の危険を顧みずピットまでバイクを運ぶ。長丁場の耐久レースでは思いがけないマシントラブルが発生する。ピットではルーティーンのライダー交代やガスチャージに交じり、あちこちでトラブルを起こしたマシンの修復作業が行われた。さらに、ペースの異なるバイクがコース全周にわたって走っているため、黄旗無視などのペナルティが続発。ペナルティストップエリアには絶え間なくマシンが訪れる。
 レース開始から2時間が経過した時点でのトップ6はNo.72、No.24、No.71、No.78クレバーライトレーシングチーム、No.36、No.5だが、このうち4位走行中のNo.78が2時間を過ぎた辺りに1コーナー手前で他車との接触により転倒。コース上にバイクが残されたため2回目のSCカーが導入される。各チームはこの好機を逃さず、続々とピットインしてライダー交代やガスチャージを行う。そして4周の後、フルコースコーションが解除されてレースが再開。5時間のレースの半分を過ぎた頃には上位勢の顔ぶれは落ち着き、3時間経過時点のトップ6はNo.72、No.24、No.36、No.5、No.71。それでも3時間40分の時点で5位を走行していたNo.36がペナルティストップを受けるなど、上位勢でも気の抜けない状況が続く。

クレバーライト 偉業の4連覇達成

Force One-FourthForce1
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Force One-FourthForce1
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 そしてスタートから4時間が経過。この時点でのトップ6はNo.72、No.24、No.5、No.71、No.36だが、気温は38度、路面温度は62度とこの日の最高を記録。残り1時間を切り、暑さも加わってどのチームとも疲労の色を隠せない。それでも最後のひと踏ん張りでゴールを目指す。残り30分を切ると、ピットから出されるサインボードには「UP」の文字が並び、ライダーに最後の奮起を促す。
 そしてカウントダウンとともに5時間が経過。ピットで歓喜の声が上がる中、最初のチェッカーフラッグを受けたのはOPEN100クラスのNo.72で、有言実行の4連覇を達成。4周遅れてNo.24が2位となり、7周遅れてNo.5が3位。さらに10周遅れてNo.71が4位となる一方、No.65羽鳥商店 SP-3 Joeはラスト5分で5位に浮上してST125のクラス優勝を手にした。No.3チームケイズは14周遅れで6位となった。GROMクラス優勝は総合8位のNo.1POSH小城塾WJF+HANGOUT+PROTEC、ST100クラス優勝は総合11位のNo.96Satu HATI&ENDURANCEだった。マシンがチェッカーを受ける度にピットのあちこちで拍手と歓声が上がり、チームは5時間のレースを完走したことを喜んだ。全車チェッカーの後はホームストレートが解放され、戦い終えて帰ってきたライダーを出迎えるチームであふれ返った。暫定表彰式では表彰されたチームが誇らしげにトロフィーを受け取り、シャンパンファイトではシャンパンを掛け合って喜びを最大限に表現した。
 最後は参戦した全チームが揃って記念撮影。これで13年間にわたる4mini耐久の幕は下ろされたが、その思い出はいつまでもエントラントの心の中に残るだろう。いつの日か、また筑波でお会いしましょう!

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