Race Report
2020 筑波ロードレース選手権 第1戦
いよいよ2020年の筑波ロードレース選手権がスタート! 初開催となるレース関係者注目のST1000を始めとして
気温が低い中で全日本レコードを上回るタイムが出るなど、第1戦の内容は新型肺炎の不安を吹き飛ばすものだった
TC400 / TC250
池田宗敏のポールtoウィン。TC250は石井直
2列目スタートのNo.9西田敏郎がホールショットを決めてレースがスタートした。ポールシッターのNo.99池田宗敏が続く。3周にわたって背後から様子を見ていた池田は、西田のペースが上がらないと判断して4周目にトップを奪うと、そこから一気にペースを上げて独走に持ち込み、最終的には6秒ものリードを築いてTC400のポールtoウィンを達成した。西田は悔しい2位。単独の3位となったNo.24石井直はTC250優勝を手にした。そしてNo.48佐藤道夫、No.36山岡陸、No.51小川洋一郎がそれぞれ単独の4~6位でゴール。
S80
若手の細谷翼、ベテラン勢を尻目にポールtoウィン
No.34細谷翼が真っ先に1コーナーへ飛び込む。しかしNo.4小池亜久里がトップに立って1周目を終了。対して細谷は2周目の1コーナーでトップに返り咲く。両者はしばらく接近して周回していたが、細谷は徐々に差を広げ、レースが折り返した頃には独走態勢を構築。そのまま3秒のリードを築いてポールtoウィンを達成した。2台の後ろで3番手をキープしていたNo.1藤崎直之は後半に入ると小池の背後に迫り、12周目の1コーナーで2番手を奪った。小池は悔しい3位。No.2大木俊二はNo.7伊藤公一を振り切って4位となった。
JP250 Presented by DUNLOP /
CBR250RR Dream CUP
石井千優、好判断でポールtoウィン。
国内は鈴木悠大
No.43笠井杏樹がホールショットを奪ったものの、立ち上がりで痛恨の転倒。代わってトップに立ったのはNo.4吉澤隆で、No.27石井千優、No.16鈴木悠大、No.78及川玲、No.62佐藤穣が続いて先頭集団を形成した。このうち石井は4周目にトップを奪うと、後続を引き離して集団から抜け出すことに成功。最終的には後続に3秒差でポールtoウィンを決めた。その後方では及川が吉澤に競り勝って2位となり、鈴木は佐藤を振り切って4位となって国内ライセンス優勝を手にした。CBR250RRドリームカップ優勝はNo.8竹中祐季だった。
TC-Formula
山中正之、600ccでぶっちぎりのポールtoウィン
ポールシッターのNo.39山中正之がホールショットから先行。山中は高い旋回速度を武器に、コーナーでは派手なテールスライドを披露しながら後続を引き離す。そして600ccならではの高い排気音を響かせながらリードを広げ、10秒差をつけて筑波ならではのアンダーパワーのハンディを跳ね返す圧倒的な勝利を達成した。No.41光元康次郎が単独の2位となる一方、No.11平野恭正とNo.2相川亨による3位争いは、7周目に前へ出た平野が逃げ切って制した。No.33山張起とNo.58西田敏郎がそれぞれ単独の5、6位となった。
J-GP3
小室旭のワンサイド。
国内とNSFチャレンジは田中風如
予選2位のNo.45木内尚汰が先頭で1コーナーへ飛び込んだが、ポールシッターのNo.56小室旭がトップに立って1周目を終了。そこから小室は後続を突き放し、ほどなく独走。終わってみれば2位以下を17秒以上引き離すワンサイドレースを達成した。木内が2位で続く一方、3位争いはNo.11大庭飛輝とNo.36山本航のバトルにNo.62田中風如とNo.83幡多智子が加わる大激戦となった。このバトルは大庭が制して3位となる一方、田中が17周目に4番手へ浮上して国内とNSF250Rチャレンジ優勝を獲得。以下山本、幡多と続いた。
JSB1000 /
ST1000 DUNLOP OFFICIAL TYRE SUPPLIER
初開催のST1000、清末尚樹が37秒差で完全制覇
本邦初開催となるST1000が国内のレース関係者から注目を集める中、いよいよスタート。レースはポールシッターのNo.87清末尚樹がホールショットから先行し、そのままライバルを寄せ付けず後続に37秒近い大差をつけて完全制覇を達成した。2位争いはNo.70坂本崇とNo.33梶山知輝による激しいバトルとなり、最終ラップに坂本が再逆転に成功してST1000の国内優勝を達成。終盤には4台にまで膨らんだ4位争いはNo.42武田数馬が制してJSB優勝。以下No.7前川泰志、No.95野呂瀬孝太、No.36岡部直樹の順でゴール。
ST600 Supported by BRIDGESTONE
赤旗でレース成立。優勝は荒川晃大。
国内は阿部真生騎
急激な路面温度の低下による影響で1周目に3か所で転倒事故が発生して赤旗中断。3周減算でリスタートとなったレースでは、No.18横山尚太がホールショットを決めて1周目を制したが、予選で全日本レコードをも更新したNo.54荒川晃大が2周目の1コーナーでトップに立つと、そこから独走。レースは12周目の1コーナーで発生した転倒により再び赤旗中断となり、規定により11周でレース成立。荒川がポールtoウィンを達成した。横山が単独の2位となる一方、続いたNo.98阿部真生騎が3位となって国内優勝を手にした。
CBR250R Dream CUP エキスパート
序盤に前へ出て優勝をさらった折原保
No.69薄井徹也がホールショットを奪い、No.59中川空嶺、No.24折原保と続いて先頭集団が形成された。2周目に中川がトップを奪う一方、3周目には折原が2台抜きでトップに立つなど序盤は乱戦模様となった。しかし折原はここから後続を引き離し、ほどなく独走。最終的に折原は2位以下に3秒近いリードを築いて嬉しい優勝を手にした。中川は薄井を振り切って2位となる一方、6台による大激戦となった4位争いはNo.4小林一馬、No.49内田成彦、No.8加藤良拓、No.51中山雅行、No.41宮島正人、No.21中山亜弓の順で決した。