Race Report
2025筑波ロードレース選手権 第4戦
秋本番を迎え、2025年の筑波ロードレース選手権最終戦が行われた。好タイムの出る時期となりコースレコードが予選決勝で3本も更新。決勝途中であいにく雨が降り出し以降はウェットレースとなったが、雨中を果敢に攻める好バトルは最終戦を飾るに相応しいものだった。
TC400/TC250
池田宗敏、追い上げでポールtoウィン
No.16山岡陸がホールショットを決めて最終戦の口火を切った。対してNo.13田中稔一が先頭に立って1周目を終了。ここから田中とNo.7浅野毅がトップ争いを展開した。そして中盤までにNo.99池田宗敏が追いつき優勝争いは3名となる。このうち最も余力を残していたのは池田で、しばらく3番手で様子を見ると10周目の1コーナーで浅野を、さらに最終コーナー立ち上がりで田中を攻略してトップに浮上。池田はそのまま後続を引き離し、3秒半のリードを築いてポールtoウィンを達成した。田中が続き、浅野は3位でTC400の年間王者を獲得。山岡、No.9西田敏郎と続き、最終周に6位へ浮上したNo.21遠藤賢治がTC250優勝を手にした。
JP250 DUNLOP OFFICIAL TYRE SUPPLIER/
CBR250RR Dream CUP
大和田亮介、絶妙なブロックで2連勝
No.39遠藤慈生が先頭で1コーナーへ飛び込み、No.89大和田亮介、No.81中原美海、No.99飯室裕司、No.8片山剛士、No.91伊藤翼、No.11佐久間咲斗を加えた7名が先頭集団を形成した。小雨が降り出す中、2番手の大和田は早めに動いて3周目にトップへ浮上。対して遠藤は後ろから大和田を激しく攻め、8周目の最終コーナーでトップに返り咲く。両者の攻防は続き、10周目に大和田がトップへ立って最終周へ。大和田は絶妙なブロックで後続を抑えて嬉しい2連勝を達成した。最終周の1コーナーで2位に浮上した片山が続き、遠藤は3位。4位中原がJP250(N)の、5位伊藤がJP250(I)の年間王者となった。CBRカップ優勝はNo.29林勇磨。
S80
5名によるトップ争い。優勝の市橋貴志が戴冠
このレース以降は小雨が断続的に続き、ウェットレース宣言が出された。しかし路面はまだ濡れておらず全車がスリックタイヤを装着。No.5市橋貴志がホールショットを決めたが、立ち上がりで膨らみNo.3藤﨑直之がトップに立って1周目を終了した。市橋は持ち直して追撃を開始し、4周目の最終コーナーでトップに浮上。市橋に藤﨑、No.2山崎敏夫、No.10石倉翔、No.15伊藤公一らを加えた先頭集団の中では激しい接近戦が繰り広げられたが、最も優位に立っていたのは最高速を武器とする市橋で、0.069秒差で逃げ切り年間王者を手にした。藤﨑はゴール直前で市橋に並びかけたが届かず2位。以下山崎、石倉、伊藤の順でバトルが決着した。
TC-Formula/ST1000 DUNLOP OFFICIAL TYRE SUPPLIER
ハーフウェットで松田光市がポールtoウィン
路面は半ドライでフロントロー3名を含む5名がレインタイヤを装着した。No.51松田光市がホールショットを決め、No.34三好真司、No.69澤田一星と続く。難しい路面に苦戦するライバルを尻目にレインタイヤの松田は2周目にファステストラップを記録してリードを広げる。一方、1周目を4位と出遅れたNo.58神拓也は出だしのペースメイクに苦しんだが3周目に2位へ浮上して松田を追う。ウェット路面で慎重な走行を強いられたスリック勢に対しレイン組は速いペースで周回を重ね、TC-Fの松田が優勝。2位の神はST(Nat)優勝を手にし、三好までのトップ3はレインタイヤ組。以下No.6渡辺正起、No.3山本裕章の順でゴールした。
J-GP3
長谷川雷久の圧勝。Nat王者は中山結互
No.31田島涼介がスタート時にフルウェットの路面でうまくホイールスピンを抑えてホールショットを奪取した。対してポールシッターのNo.41長谷川雷久は直後のS字で躊躇せず田島のインに飛び込みトップに浮上。そこから後続を引き離して15秒近いリードを築いてポールtoウィンを達成した。2位争いは対照的に4名による接近戦となり、田島、No.71中山結互、No.69大澤一欽、No.89栗本志能武らが度々順位を入れ替える。このうち中山は6周目の1コーナーで集団の先頭に立ち、2位となってNatクラスの優勝とチャンピオンを手にした。以下栗本、大澤の順でゴールしたが、田島は12周目の第2ヘアピンで転倒して無念のリタイヤとなった。
ST600 Supported by BRIDGESTONE
池田優介、怒涛の追い上げで優勝
No.8福地直紀が真っ先に1コーナーへ飛び込んだが、慎重に走行する福地を尻目にNo.71大金智量が最終コーナーでトップに立って1周目を終了した。大金はそこから独走に持ち込んだが、1周目を5位と出遅れたNo.76池田優介が追い上げを開始し、7周目の1コーナーで2位へ浮上する。その後も池田の勢いは止まらず大金に追いつくと、11周目の1コーナーでトップに浮上。そのまま逃げ切り優勝で年間王者を決めた。大金は14周目に痛恨の転倒。代わってNo.5上田隆仁が2位となりゴール。No.96岡田理紀、No.93田中壮途と続いたが、5位でゴールしたNo.72菅原竜也はリアライト不点灯で失格となり、No.65石川樹が5位に繰り上がった。
CBR250R Dream CUP
栗原文太郎、全戦ポールtoウィン達成
No.22栗原文太郎がホールショットから先行し、追うNo.93湯浅崇史との優勝争いが始まった。2番手の湯浅は早めに仕掛け、3周目の1コーナーでトップに立つ。対して栗原は第2ヘアピンでトップを奪い返すなど序盤から火花が飛ぶ。その後、湯浅はバックストレートで何度も栗原に並びかけては引き、満を持した10周目の最終コーナーでトップを奪う。そして湯浅、栗原の順で最終周へ。栗原はバックストレートでの勝負を嫌い1コーナーで前に出る。湯浅も攻めたが最後の直線で栗原を捕らえきれず、栗原が全戦ポールtoウィンの偉業を達成した。湯浅が続き、以下No.7菊池翔太、No.72高橋孝浩、No.32池田柚輝の順でレースを終えた。



























