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Race Report

Circuit Trial Rd.5

「ここ一発」のタイムアタックとは異なり、年間を通して行われるサーキットトライアルは、気候や天候の変化に左右されずラップタイムを刻めるドライビングテクニックが求められる。また20台近くの車両が走行する中で、いかにクリアラップを作るかという駆け引きも必要。異例の短期戦となった2020年を締めくくる最終戦には、想像を超えるドラマがあった。

JAF筑波サーキットトライアル選手権シリーズ 第5戦

B2クラス上位3台がコースレコード更新! B6クラストップがマシントラブル!?

JAF地方選手権として2014年にスタートして、今年で7シーズン目を迎えたサーキットトライアル。15分間×2回の走行時間内で最も速いラップタイムが自分の記録となり、そのタイムによって順位が決定し、いわゆる決勝レースを行わないのが大きな特長だ。着順で順位を争わないものの、JAF公認で行われるサーキットトライアルには競技としての公平性や年間を通じた継続性がある点が、通常の走行会やサーキットごとのスポーツ走行との違いとなる。

2014、2015年は4戦、2016年以降は年間5戦が開催され、毎戦ごとの順位によって与えられるポイントによって年間ランキングが決まる仕組みだが、新型コロナウイルスで世界中が翻弄された2020年は状況が一変。当初5戦が予定されていた年間スケジュールは大幅に変更され、シーズン3戦の開催となった。1年で5戦あれば、その間にさまざまな気候や天候があり、ドライは無敵だがウェットは苦手、一般的にはタイムが出づらくなる真夏が実は得意といったように、マシンやドライバーの個性や力量によって順位が変動する可能性がある。一発勝負のタイムアタックでは、冬場の乾燥した日の1周限りのスーパーラップが記録となり、ちょっとでも路面がウェットになればアタック自体を行わないドライバーも多い。

だが好き嫌いは別として、どんな環境でもコンスタントにタイムを記録しなければポイントが獲得できないのがサーキットトライアルである。ロータスエリーゼとRX7を乗り換えながら2014年からクラス連覇を続けている森田正穂選手も「最初の頃は雨のレースは嫌いでしたが、雨ばかり続いたある年に“これでは年間で勝てない”と気づき、あえて雨の日の走行会を選んで“アメ練”して走り方を掴みました」と、この競技ならではの攻略方法を語っている。

また路面がドライであってもコンディションは常に同じというわけでもない。この日はドリフト系の走行会が併催されていた関係で、コーナーによってはタイヤが擦りつけられたラバーが残り、レコードラインを外れるとデブリを拾いやすい状態だった。ただこれは参加者全員に共通した外的要因なので、タイムアップのためには路面の状況に応じてコースをどう使っていくかという戦略が必要となる。排気量や車種によって区分された7クラス合計30台が集まった今戦は、過度な混戦を避けるためB1、B2、PN1クラスを1グループ、B3、B4、B5、B6クラスを1グループとして、午後2時10分にヒート1がスタート。

4台がエントリーしたB1クラスは、サーキットトライアル初年度の2014年からカプチーノを操り2014~2017年のシリーズ4連覇を果たしたカプチーノの吉崎久善選手と2018、2019年年間ランキング2位のマーチの柴田尚選手によるトップ争いが白熱。両者ともベストタイムは第2ヒートで、1分09秒280の柴田選手が優勝、吉崎選手は13周回中13周目に1分09秒499を記録して2位となった。3位は1分12秒100(第2ヒート)の斉木雅昭選手、4位は1分15秒797(第2ヒート)の良川幸司選手となった。

前戦と同じく7台がエントリーしたB2クラスは、前戦で菊間邦明選手が記録したコースレコードを塗り替え好記録を連発。中でも1位の1分09秒314(第2ヒート)を記録した石井均選手は筑波サーキットトライアル初参戦でコースレコードを記録する快挙を達成。1分09秒363(第2ヒート)でトップに肉薄した2位の日向孝之選手、今回は3位となった菊間邦明選手も前戦自らが記録したレコードタイムを上回る1分09秒428(第1ヒート)を記録し、上位3台が1分09秒台というハイレベルな戦いを展開。続く4位には1分10秒112(第2ヒート)の中澤伸幸選手、5位に1分10秒846(第2ヒート)の安本悠人選手、6位は1分11秒110(第2ヒート)の太田高之選手、7位に1分12秒447(第2ヒート)の熊本壮一郎選手が続いた。

B3クラスは前戦は1台だったが今戦は2台がエントリー。1位は前戦で自ら記録したコースレコードを更新して1分09秒214(第1ヒート)を記録した松栄吉彦選手が獲得。2位はこの日唯一の女性ドライバー、武尾幸子選手が1分13秒398(第2ヒート)を記録した。

事実上トヨタ86ワンメイクのB4クラスは3台がエントリーし、今戦も市川忠康選手が優勝。これで昨シーズンから連続8戦8勝と圧倒的な強さを誇る市川選手だが、自らが記録したレコードタイムを更新すべくサスペンションのセッティングを変更して果敢にアタック。ただコース上に残るラバーには手を焼いたようで、記録は1分06秒351(第2ヒート)となった。2位には1分08秒113(第1ヒート)の田中洋一選手、3位は1分08秒680(第2ヒート)の小田桐弘幸選手となった。

4台がエントリーしたB5クラスは、常勝のロータスエリーゼ森田正穂選手に対してレース仲間である秋本拓自選手がフェアレディZでサーキットトライアル初参戦。互いに1分04秒台を記録し秋本選手が肉薄したものの、森田選手は1分04秒902(第2ヒート)で1位を獲得、1分04秒911(第2ヒート)の秋本選手が2位となった。3位は1分06秒797(第1ヒート)で芳田悟選手が続き、4位には1分16秒864(第1ヒート)で直井浩選手が続いた。

波乱が起きたのは最速のB6クラス。ここまで2連勝してきたインプレッサの澁澤栄一選手は、第1ヒートタイムアタック3周目「ダンロップブリッジ下から加速した時に3速ギアがバラバラに割れました」とまさかのミッショントラブル。これにより第1ヒート2周目の1分02秒332の記録でライバルのアタックを見守る展開に。一方、2019年B6クラスの年間チャンピオンにして今シーズンランキング2位の馬場元選手も、愛車のGDBインプレッサのトラブルにより急遽代車のGVRインプレッサでエントリー。借りもので無理はできないと第1ヒート8位の結果をもって第2ヒート出走を取りやめることに。気温が下がり好記録が期待できる第2ヒートでは3台が1分02秒台の好記録を叩き出したものの、結果的に澁澤選手が逃げ切り1位を獲得。2位は1分02秒691(第2ヒート)の高岩良行選手、3位は1分02秒804(第2ヒート)の蝶間林一夫選手、4位には1分02秒864(第2ヒート)で佐藤清貴選手、5位は1分03秒618(第1ヒート)で小野寺康文選手、6位は1分03秒999(第2ヒート)で鈴木達朗選手、7位に1分04秒494(第1ヒート)で永藤光雄選手、8位は1分04秒743(第1ヒート)の馬場選手、9位に1分05秒888(第2ヒート)で河原実選手が続いた。

軽自動車がエントリーするPN1クラスのエントリーは1台で、前戦に続き林孝選手が1分18秒835(第2ヒート)を記録して優勝となった。

参加者の声

B5クラス

秋本拓自さん

来年も継続してエントリーしたいです

モータースポーツのキャリアはかれこれ30年ぐらいになりますが、これまでずっと走行会専門でした。JAFのライセンスは持っていませんでしたが、かつては走行会やサンデーレース、タイムアタックが頻繁に行われていたので、特に必要性は感じていなかったのです。ところが最近はサーキットでの草レース系のイベントが少なくなってきたので、思い立ってJAFライセンスを取得して、以前からサーキットで走っていたB5クラスとの森田さんと同じクラスにエントリーしました。常勝の彼をやっつける予定でしたが、逆にやられてしまったので来シーズンも続けてエントリーするつもりです。

B5クラス

直井 浩さん

納車10日後ですがポテンシャルを知るために走ります

サーキットトライアルには初年度の2014年からずっと、スイフトスポーツでB1クラスにエントリーしていました。スイフトは元々軽量さが武器でしたが、最低重量の規則が変更されて出場できなくなり手放しました。その後のコロナ禍や仕事の忙しさで今シーズンは出場できませんでしたが、最終戦だけは出ようとやって来ました。このミニは先日納車されたばかりのほぼノーマルで、まだ3回しか乗ってません。サートラに使えるかどうか判断するつもりでしたが、ヒート1でブレーキパッドが完全に摩滅してあわや、という目にあって肝を冷やしたので今後のことはちょっと考えます。