Race Report
Super FJ Rd.2
2023 JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ第2戦
2016年王者の快進撃が止まらない!開幕戦ウィナーが連勝を飾る!!注目のチーム対決もファーストガレージが制す!
ゴールデンウィークの真っ只中、こどもの日に“筑フェス”こと筑波サーキット・カーフェスティバル併催でJAF筑波スーパーFJ選手権の第2戦が行われた。筑波サーキットの人気イベントという事もあり朝から多くの観客で賑わい、エントリー台数も第1戦から3台増の13台が集まった。
開幕戦のウェットコンディションとは打って変わって、天候は晴れ、日差しも強く、路面温度も上昇。予選が開始される9:25時点では気温23℃、路面温度も38℃にまで昇った。
いよいよ20分間の公式予選が開始されると、まずターゲットタイムをマークしたのは開幕戦の覇者、小村明生選手。計測1周目に59.410でトップに立ち、武者利仁選手、安田航選手、中澤凌選手の順で0.1~0.2秒ずつのタイム差で続いた。翌周以降は本格的にタイムアタック合戦がスタートし、目まぐるしく順位が入れ替わる。徐々にタイムが縮められていき、計測3周目に59.064で武者選手がトップに立ったかと思いきや、翌周には各車58秒台を並べて塗り替えていく。最終的にトップタイムを叩き出したのは小村選手。58.529というタイムで開幕戦に続いてポールポジションを獲得した。このタイムはセッション中盤で出されたタイムだが、他選手は最終盤までアタックを続ける。小村選手に僅差で続いたのは武者選手の58.544。3番手にはRCITのゼッケン22番・内藤大輝選手が続いた。
「前戦が雨だったのでドライに少し不安は感じていましたが、ポールを獲れてひと安心です。タイヤのライフにも自信はあるので、周りの選手が苦しんでいたとしても自分は攻めていけるんだという所も見せていきたいです。2位の選手を引き離して優勝したいですね。」と、小村選手が力強く予選を振り返った。
マスターズクラスでは、小村選手から約0.7秒差の59.223で秋山健也選手がクラストップタイムを叩き出し、総合9番手からスタートする。
午後になると13:30スタートの決勝に向け、各車コースイン。グランドスタンド席やパドックには、参戦する選手の応援に駆けつけた方々の姿も見られた。スタート直前には、気温26.9℃、路面温度は50℃にまで上昇した。太陽が雲に隠れることも無く、レース中の体力消耗が激しくなる事から、メンタルだけでなくフィジカル面でも厳しい条件だ。
そして迎えた18周の決勝レース。シグナルがブラックに変わり、全車一斉にスタート。2番グリッドの武者選手の蹴り出しが鈍く、3番グリッドの内藤選手が1コーナーに向けてインに並びかける。ここで内藤選手が2番手に躍り出る。後方では、7番グリッドの小田部選手がスタートに失敗。高い路面温度が災いしたのか「完全に失敗しました。クラッチを繋ぐ時にストールしそうになったので、一度クラッチを離してからスタートしました。」と小田部選手。後続の村田選手、貫戸選手にかわされてしまう。貫戸選手は秋山選手を1コーナーでインからパスし、マスターズトップに浮上した。
オープニングラップを終え、小村選手と内藤選手のギャップはジワジワと開いていく。3番手の武者選手はスタートでポジションを落としたものの、ペースは良好に見える。しかし、内藤選手に蓋をされる格好となっており、早々にポジションを奪い返して小村選手を追いかけたいが、もどかしい展開が続く。一方マスターズのトップ争いは、ペースが上がらない貫戸選手を秋山選手が1コーナーでパス。貫戸選手はその後小田部選手にもパスされてしまう。その間にもトップの小村選手は快走。中盤にはファステストラップもマークしながら、予選後のコメントの通り2番手を引き離していく。レース後半を迎えても内藤選手と武者選手の関係は変わらず膠着状態が続く。小村選手は内藤選手に4秒弱のマージンを築き上げ、そのままトップチェッカー。見事に有言実行を果たし、開幕戦に続いて2連勝を飾った。内藤選手、武者選手の順位も最後まで変わらずフィニッシュを迎えた。マスターズクラス優勝は総合8番手の秋山選手。貫戸選手、本間選手が続いた。
5月末の第3戦に向けて、各陣営は比較的インターバルの短い間に準備を進め、再度激しい戦いを繰り広げてくれるだろう。宣言通りの優勝を飾った小村選手とファーストガレージを止める陣営は現れるのか、それともこのまま快進撃を続けてチャンピオン獲得に向けて邁進していくのか注目だ。