Race Report
TTC Rd.5
2022 筑波ツーリングカーシリーズ第5戦
新王者・荒川智弘選手に続くのは誰か?
丸山翔矢選手と添田蓮太郎選手の同門対決に注目!!
ここまで4戦を消化し、最終戦を迎えた筑波チャレンジカップシリーズ。筑波ツーリングカーシリーズ1400クラスと昨年から旧型のVitzを使用して行われる Vitz race in Tsukubaとの混走で開催される。ここまで圧倒的な速さで満点チャンピオンを決めた荒川智弘選手は欠席。ここまで荒川選手とともにシリーズを引っ張ってきた丸山翔矢選手と添田蓮太郎選手の一騎打ちが予想された。
絶好のドライコンディションで8:20より15分間で行われた予選。いきなりトップタイムをマークしたのは#39 TBO稲森総建RYPDライズをドライブする山本純一選手。1分08秒323を7周目に記録する。荒川選手不在の穴を埋めるのは自分だと気合いの入る丸山選手と添田選手だったが、山本選手のこのタイムを上回ることはできない。#24 SPMコミネ土浦SEVEP82の添田選手が最終ラップで1分08秒417と、0.09秒差まで迫るが2番手。この結果、ポールポジションは#39山本選手。もう1台のフロントローには#24添田選手という順位となった。期待のかかった丸山選手は0.165秒差で3番手からのスタート。また、Vitzクラスでは#60高橋モータースVitzをドライブする高橋宏選手が1分13秒072でトップからのスタートとなった。TTC1400クラスで予選トップの#39 山本選手は「1年ぶりのレースですが、もう少しタイヤの空気圧とかをちゃんと決めればタイムもさらに上げられたかと残念です」とポールポジションを獲得しながらも悔しさをにじませた。
10:45にスタートが切られた決勝レース。スタート直後からの激しいトップ争い。ポジション通りに飛び込んだ1コーナー立ち上がりで#39山本選手に#24添田選手が並びかける。オーバーテイク成功かと思われたが#39山本選手も一歩も譲らない。意地と意地の張り合いとなったオープニングラップは予選通りの順位でコントロールラインを全車が通過。すると2番手争いが激化。2周目に3番手の丸山選手が順位を落とすと、後ろから追い上げてきた#56 TBO稲森総建K2ファクトリーを駆る河原健二選手が添田選手に仕掛けてくる。さらに河原選手は2周目に添田選手を攻略。3周目には一気に自身の順位を2番手まで押し上げる。しかし、2番手争いの大混戦はこれでは終わらなかった。最後尾スタートの#4 SPMコミネ土浦SEVEP82の山田納選手が5周目までに3番手まで順位を上げ、河原選手にプレッシャーをかけると、6周目に2番手へ浮上。随所でバトルが勃発し、幾度となくポジションチェンジが起こる大混戦に…。しかし、この山田選手のジャンプアップも束の間。6周目にビッグチャンスを得たのは添田選手だった。4番手から一気に2台をごぼう抜きして2位を奪還!上位4台がコンマ差の争いのまま後半戦に突入していく。この2番手争いが動いたのは12周目。3番手グリッドだった#7丸山選手がこの添田選手をパスして2番手へ浮上。そして最終コーナーの立ち上がりでトップの#39山本選手がまさかのスピンを喫してしまう。この結果、#7丸山選手がトップへポジションアップ。さらに最終ラップでファステストラップを更新する勢いで15周の決勝を走り切り、今シーズン初優勝を果たした。2位には#24 添田選手、3位は#4 山田選手という結果となった。Vitzレースは圧倒的な速さで後続をどんどん引き離し、クラスで一台だけTTC1400にラップされずに走り切った#60高橋選手がそのまま優勝した。
TTCシリーズランキングは荒川選手が80ポイントで戴冠!2位には最終戦を優勝で飾った添田選手が丸山選手との2ポイント差をひっくり返して2位に。悔しくも逆転された丸山選手がランキング3位となった。今シーズンも熱戦が繰り広げられたTTC。2023シーズンも台数を増やして筑波サーキットに帰ってきて欲しい。