Race Report
TTC Rd.2
2024 筑波ツーリングカーシリーズ第2戦
前シリーズ王者の丸山選手が今年も王者の道へ
計4クラスの混走レースを制して今季初優勝‼︎
3月の初戦から2ヶ月のインターバルを置いて第2戦が開催された。TTC1400クラスはEP82型スターレットのワンメイクレース。マシンごとの特徴差が少ない分、各ドライバーによるセッティングの妙やレース展開の駆け引きが見どころだ。今回は全4台がTTCにエントリー。同じくワンメイクのVITZクラスはエントリー予定だった松尾亨選手が欠場となってしまったため、長坂圭一郎選手の1台のみの参戦。これら2クラスに加え、AE86とシルビアのP-FRクラスも交えた全8台の混走だ。
8時20分に公式予選がスタート。各車がタイヤを温めてアタックを始める中、3周目で前回3位の丸山翔矢選手がクラストップの1分8秒302をマーク。ませきかつみ選手は一呼吸置いて数周を見送ってからのコースイン。「色々な車が出ているので、出来ればあえてバラけたタイミングでの出走を狙いました」と予選後にませき選手は明かす。作戦が功を奏したのか、ませき選手が1分8秒562で2番手にランクイン。3番手にはわずか0.03秒差で河原健二選手が1分8秒599と続いた。本当は2ラップのタイムアタックで終わらそうと考えていたと明かす河原選手。アタックとクーリングを繰り返しながら11周のタイムアタックを重ねる結果に。最終的に丸山選手がクラストップのタイムを守り切り、1番手で予選を終了。総合では4位で、1位との差は0.4秒差。レース総合でも申し分のない実力を見せた。「予選前は出走順がぐちゃぐちゃだったのでどうしようかなと悩みながら出走しました。86とかは早いので先に行かせた方が良いのかなとか、その辺のクリア取りが今回の予選は大切だと思いましたね」と予選後に丸山選手がコメント。VITZは長坂選手が計測5周目で1分13秒879でクリアラップをマーク。
時刻は12時5分になり、決勝レースの15周がスタート。気温は25.9度、路面温度は39.5度まで上がり、タイヤにも影響が出やすいコンディションとなっている。いよいよ全車が一斉にスタートすると、蹴り出しと同時に河原選手が外側から一気に駆け上がってセカンドロウの86、丸山選手と三つ巴のサイドバイサイドになって第1コーナーに進入。しかしイン側の2台がどちらも河原選手を交わし、コーナー立ち上がり地点で86、丸山選手、河原選手の順でS字コーナーへ。そのまま互いにポジションを守ってオープニングラップを終了する。以降は全車が互いにプレッシャーを掛け合いながらも、決め手に掛けるのか膠着状態が継続。全体で見ると総合トップから総合6位/TTCクラス3番手のませき選手まで上位6台が1グループとなってラップを重ねる。折り返しの7周目になっても1位から6位のタイムギャップは1秒以内だ。そんな中、ついに10周目の最終コーナーでませき選手が動きを見せる。3番手だったませき選手が最終コーナーからホームストレートにかけてオーバーテイクに成功し、それまで2番手を守っていた河原選手が3番手にドロップ。「河原選手が序盤からタイヤをかなり使っていたので、後半にタレるんじゃないかと後ろから見ていました。中盤でやはりタレてきた所で交わすのに2周掛かりましたけどバトルを制しました。ただトップを追うには周回数が足りなかったですね」と振り返るませき選手。その後はレース全体が落ち着きを見せながらも、誰かがミスをすれば何かが崩れそうな緊迫した状況が続く。最後は背後2人の攻防を背負いながら走り切った丸山選手がトップチェッカーを受ける。さらにレース全体のファステストラップも同じく丸山選手が獲得した。「僕がミスったら後ろのバトルに巻き込まれるなと思いながら走ってました。前の86も抜きたかったですが、抜こうとして何かしら起きることを考えたら抜け切れなかったです」と決勝後に丸山選手は振り返った。VITZの長坂選手は終盤で上位クラスに周回ラップを受けるも、11周目で1分15秒120をマークして無事チェッカーフラッグを受けた。
Winners Interview TTC1400

優勝
丸山翔矢選手
決勝レースの最初はやばかったですね。河原さんが速かったのは分かっていたんです。86と並んで第1コーナーに入って、86を確認しようとミラーを見ると86がいなくて。1コーナーに入って行ったらバーンと横に来ていました。あの3ラインはちょっと怖かったです。ブレーキを今年から新しいモノを入れていますが、少し熱に弱いかなという感じがあるので7月と9月は熱対策をしっかりして臨みます
2位
ませきかつみ選手
リアのセッティングに悩んでるところがあったんですけど、ようやく煮詰まってきて良い感じになってきました。それが予選の結果に繋がった感じです。決勝ではスタートでミスして順位を落としてしまったのもあって、後ろから見ながらレースが進んでいきました。やっぱり2位のままで走れなかったのが敗因のポイントでしたね。ただ河原選手のタイヤがキツいというのは分かっていたので、前半は下がったからこそタイヤを保てるというメリットもあったんですけどね。次回こそは勝利を目指します