Race Report
Super FJ Rd.1
2021 JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ第1戦
初表彰台が初優勝となった内藤大輝選手、筑波初レースで2位に入った安田航選手
筑波サーキットの桜も満開になり、日に日に暖かさが増してきた3月28日(日)にJAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズが開幕した。週間天気予報では、早くから雨マークがあったが、降水量は少なく、どんなコンディションとなるか予想が難しかった。
朝方に雨がひと降りしたが、公式予選が始まるころには路面も乾き、気温は16度、路面温度は19.4度でドライコンディションでのタイムアタックとなった。
セッション序盤からリーダーボードのトップに立ったのは、今回がスーパーFJデビュー戦と言う20歳の武者利仁(むしゃ・としひと)選手。59秒517を記録すると、59秒362、59秒311とタイムを縮めて行く。2番手には、本田千啓選手にかわり、やはり筑波S-FJデビューの安田航選手が59秒304をマークし上がって来る。しかし武者選手は、さらにタイムを削り59秒256をたたき出すとトップで予選を終了する。
「全体的に、まだまだムラがあるというか雑な部分がありました。タイヤもいいところを使えていないので、決勝では、その辺もしっかり考えながら走りたいですね。気を抜かずにスタートを決めてレースをリードして行きたいですね」と武者選手。デビュー戦でポールポジションかと思われたが、走路外走行3回のペナルティのため2グリッド降格となってしまい3番手グリッドからスタートすることになってしまう。
かわって安田選手がポールポジションとなった。「まだ筑波の走り方を探っている状態ですが、土曜日走行からガラリとセットを変更したのが、いい方向に行き調子は上向きです。スタートを決めてトップで1周目を帰って来たいですね」とこちらも筑波デビュー戦となる。
2番手に本田選手、武者選手をはさみ、内藤大輝選手が4番手、野島遼葵選手が5番手、秋山健也選手が6番手、関根陽幹選手が7番手、坂野貴毅選手と僅差で続いた。
その後、スタートまで1時間というところで厚く覆われた雲から雨が降り始めてしまい路面はウエットに。このため、スタートは、セーフティーカーが先導するローリングスタートで始まることになった。
隊列を整えながらセーフティーカーランが2周続き、セーフティーカーが退去すると、いよいよレースがスタートする。1コーナーへは、安田選手、本田選手とグリッド通りに入って行くが、ここで素晴らしいスタートダッシュを見せたのが内藤選手だった。Fs-Cupでローリングスタートをしていたことが役に立ったという内藤選手は、1コーナーで武者選手をかわして3番手に上がると、第2ヘアピンで本田選手をかわして2番手に。その勢いのまま2周目の第2ヘアピンで安田選手をかわしてトップに立つと、そのままレースをリードしていく。これを安田選手が追い、間隔を空けて本田選手、武者選手、野島選手、関根選手、坂野選手、秋山選手と続いていく。3周目の1コーナーでは、本田選手がアウトにはらんだところを突いた武者選手と野島選手が前に出て行く。本田選手はペースを上げられず、関根選手、坂野選手にもかわされてしまう。
トップを走る内藤選手は、独走体制を築き安田選手を寄せ付けない。2番手の安田選手も初の筑波、初のウエットレースながら健闘し単独走行となっていた。3番手争いは、武者選手、野島選手、関根選手、坂野選手がトップを上回るペースで繰り広げていた。
内藤選手は安定したペースで走り切りトップでチェッカー。スーパーFJ、3年目にして初表彰台が初優勝となった。2位に安田選手が入り、3位争いは、13周目に武者選手をかわし野島選手が、最終ラップにファステストラップをたたき出し逃げ切った。5位に関根選手、6位に坂野選手と続き、本田選手が7位、8位の秋山選手がマスターズ最上位となった。
Winners Interview
優勝
内藤大輝選手
「予選では、ポールポジションを獲ろうと意気込んでいましたが、ニュータイヤのグリップをうまく使おうと考え過ぎてしまい、細かいミスもあり僅差の4番手と悔しかったですね。レースはウエットになりセーフティーカースタートになりましたが、Fs-Cupで経験していたので落ち着いて臨むことができ、2周目にトップに立つと、そのまま逃げることができました。筑波でのレースは今回が最後の予定だったので、勝つことができてよかったです。マシンを貸してくださったオーナー様、RCIT伊藤さん、RaiseUP Motorsport吉田さん、松村さん、小西さん、応援してくださった皆様ありがとうございました!」
2位
安田 航選手
「初めての筑波、初めての雨のレースだったのでスタート前は緊張しましたが、雨でも練習はしていたので冷静に走ることを心掛けました。ただ序盤にペースを上げることができず引き離されてしまったことが敗因だったと思います。予選、決勝としっかり戦ったことで自信になりましたし、次回に生かして行きたいと思っています」