Race Report
TTC1400 Rd.1
2021 筑波ツーリングカーシリーズ第1戦
コースイン直前に降り出した雨 レースの行方は意外な結末に
TTC1400の新たな歴史が始まった。2021年シーズンの開幕戦は、6台がエントリー。今回は、初めて11台のAUDI FUN CUPと混走での開催となった。
公式予選は、最初の5分はTTC1400のみがコースイン。その後、AUDI FUN CUPが入り、セッション最後の5分はTTC1400がコースを出るルールで行われた。そのため実質、コースインしてからの5分がクリアラップを取りやすく勝負を分ける時間帯となる。
田中千夏選手からコースイン。これに荒川智弘選手も続いていく。計測1周目から田中選手がリーダーボードのトップに立つ。対して荒川選手は、1分07秒960をマーク、真っ先に1分07秒台に突入し逆転する。しかし、田中選手も1分07秒679までタイムを縮め再びトップに立つ。荒川選手も1分07秒743まで詰めるが届かず。田中選手がポールポジションを獲得。荒川選手が2番手となった。3番手には堀雅清選手、渡邉崇司選手、丸山翔矢選手、大久保兼一選手と続いた。
予選はドライコンディションだったが、グリッドに向けてコースインしようとしたころから雨が降り始める。各ドライバーは、一斉にタイヤを交換しグリッドに並ぶ。
15周で争われた決勝。ポールポジションから田中選手が好スタートを見せトップで1コーナーをクリア。2番手に荒川選手、3番手に掘選手と続くが、第1ヘアピンで突っ込み過ぎてしまい6番手に後退してしまう。オープニングラップを終えると早くも田中選手と荒川選手が抜け出し一騎打ちのトップ争いとなる。後方では、大久保選手、丸山選手、渡邉選手、堀選手の4台が3番手争いを繰り広げる。
レースも折り返しを迎えるころから、トップ争いの前には、バックマーカーが出始める。逃げる田中選手に追う荒川選手。両者とも有利、不利な場面があり、その差は、開くとも縮まらない。そのまま田中選手がトップでゴールし、荒川選手が2番手でチェッカー。しかし、田中選手は、そのままレーシングスピードで走ってしまい、まさかのダブルチェッカー。10秒加算のペナルティを受け2位に降順。荒川選手が優勝という結果となった。
3番手争いはレース中盤に堀選手が動き、一時は4番手に上がるが、その直後にスピンを喫してしまう。丸山選手も接触があり後退すると、13周目に前に出た渡邉選手が3位でゴール。うれしい初表彰台に上った。4位に大久保選手、5位に掘選手、6位に丸山選手と続いた。
Winners Interview

優勝
荒川智弘選手
「開幕戦を優勝で飾ることができ、応援してくださった皆さんに感謝いたします。ウエットコンディションのレースは、TTC1400を5年目になりますが初めてでした。さらに混走ということで、難しさに拍車をかけていました。序盤はボクの方に分があるかと思っていたのですが、最終コーナー立ち上がりで、うまくトラクションをかけることができて1コーナーのインにねじ込むところまでは、行けたのですが、あれ以上は、難しかったですね。次戦は、しっかり前でチェッカーを受けたいですね」
2位
田中千夏選手
「レース前は、ギリギリまで悩んでいましたがレインタイヤにしてよかったです。スタートは、無理せずに行き、まずはトップに立ってコンディションを把握しながらペースを上げて行きました。バックマーカーをかわしながらのレースは、難しかったですね。ただ、ダブルチェッカーはやってはいけないですね。サインボードで“残り1”と出ていたので、あと1周あると思い込んでいたのと雨で視界が悪くチェッカーフラッグを見落としていました。後続が来ていないところで気付けばよかったのですが…。初めてダブルチェッカーをしてしまいました。反省しています」