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Race Report

Super FJ Rd.5

本州を横切った台風14号が太平洋岸に抜けて温帯低気圧となり快晴に恵まれた9月19日(日)、SEPTEMBER RACE MEETING in TSUKUBAの1クラスとして開催されたJAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ第5戦。全7戦の2021年シーズンも後半戦となり、各ドライバーはシリーズランキングをも意識しながら戦いに挑むこととなる。

2021 JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ第5戦

安田航選手が抜群のスタートでS-FJクラス初優勝!!

第2戦以降破竹の三連勝でシーズンをリードする野島遼葵選手と、S-FJフル参戦初年度ながら第1戦から4戦連続の決勝2位入賞で、ポイントを着実に重ねる安田航選手。この二人の若いドライバーを中心にシーズンが展開している2021年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ。台風14号の影響でレース前日は雨模様でコースコンディションも悪かったものの、決勝当日にはすっかり快晴となり、公式予選が始まる午前9時45分には25度を超える汗ばむほどの陽気となった。

前戦の決勝順位に従い野島選手、安田選手、本田千啓選手から順に全10台のマシンがコースイン。予選セッションでは事前の練習走行でつかんだフィーリングを確認しつつアタックするのが通常のパターンだが、前日の大雨によって路面のコンディションが大きく変化していた。その影響を大きく受けたのがポイントリーダーの野島選手。「カートの頃からウエットレースが好きで、前日の雨天練習でも感触はよかったです。予選は序盤にアタックしてタイムを出しておく作戦でしたが、1コーナーが速いと第1ヘアピンが遅かったり、1周の中でペースにムラがあったりラップタイムをまとめることができませんでした。第1セクターの舗装が変わってフィーリングが合わないこともありますが、マシンの問題ではなく自分の走りの問題なので修正して決勝に臨みます」と納得のいかない4番手。

対して大きくジャンプアップしたのが武者利仁選手。S-FJ初年度の武者選手はこれまで第1戦、第3戦と1戦おきの参戦で、今回が3戦目。前戦にエントリーしていないためコースインは最後尾となるが、その位置を逆手に取り「前車との間隔を空けてコースインして、他車と絡まず一人でタイムアタックする作戦でした」と単独走に徹する。フル参戦できない期間も練習を重ねた成果は3ラップ目5番手、5ラップ目4番手と着実に現れ、6ラップ目についにリーダーボードのトップにゼッケン13が表示される。「まだ納得いかない部分もあり4番手ぐらいの感覚だったので、自分のゼッケンが最上段にあった時には驚いて二度見してしまいました」と本人も想定外の展開。そして7周目に59秒827の予選ベストタイムを記録。第1戦の予選ではトップタイムを刻みながら走路外走行でグリッド降格となってしまったが、この日は文句なしのポールポジションを獲得した。

武者選手に続く2番手は「昨日の大雨をきっかけに変化した路面のコンディションに自分のドライビングを合わせきれませんでしたが、アベレージタイムは良いので決勝ではチャンスがあると思います」と語る安田選手が0.032秒差の59秒859。「マシンのセッティングは良いので自分のドライビングを合わせていきたい」という本田選手は1分00秒142で3番手を獲得。そしてここまでシリーズランキングトップの野島選手は1分00秒201で4番手、5番手に1分00秒266の下村剛司選手、6番手には1分00秒300で坂野貴毅選手、7番手は1分00秒415の秋山健也選手が続き、8番手に1分00秒698の澤井良太朗選手、9番手に1分01秒013の中村俊行選手、10番手に1分01秒087の林寛樹選手の順で公式予選を終了。

朝からの快晴はそのまま続き、午後2時の決勝スタート時刻を迎えたコース上は気温28.4度、路面温度48.4度とほぼ真夏並みのコンディション。S-FJキャリア初のポールポジションにマシンをつける武者選手と、前線に続く予選2番手でアウト側にマシンを並べる安田選手。プレッシャーと意気込みが交錯する両者だが、レッドシグナル消灯に合わせていち早く反応したのは安田選手の方だった。「スタートは落ち着いて、でも1コーナーまでには必ず前に出る」という目論見通りマシンを大きくアウト側に振って武者選手の前に回り込む。一方、「意識はしていないつもりでしたが、初めてのポールポジションで気負いすぎたかもしれません」という武者選手はホイールスピンを喫して加速が今ひとつ。その様子を察知した野島選手はアウト側の4番手グリッドからマシンをすばやくイン側に向けて予選3番手の本田選手をかわし、さらに武者選手の内側にすべり込み1コーナーへと進入。「スタートで大外の安田選手は見えていて、武者選手の車速の伸びがなかったので、これは内側からイケる、と一気にイン側に入りました。本当は安田選手を抜くところまで行きたかったですが、彼もスタートが上手かったので届きませんでしたね」

こうして1コーナー出口でトップ安田選手、2番手野島選手、3番手武者選手の順となり、2周目以降は4番手以降に大きく差をつけながらの三つ巴のデッドヒートを展開。第1戦から第4戦まで、決勝序盤でトップに立つこともあったものの4戦連続で2位という結果を重ねてきた安田選手は「勝ちたい気持ちはずっとありましたが、特にマシンの不調を抱えながらレースの組み立てで2位を獲得できた前戦の経験が大きな自信となりました。“あの展開で結果を出せたのだからこのレースはきっと勝てる”と、自分がミスしないことだけを考えて走りました」とトップを堅持。これに対して野島選手は「勝負を仕掛けるなら序盤か最終局面だと思っていました。中盤に差し掛かる頃から安田選手のタイヤの消耗が進行していたように感じられたので、ダンロップコーナーから第2ヘアピンで仕掛けるつもりでしたが、自分もいくつかミスしてしまい抜くには至りませんでした」と2番手をキープ。前の2台が手の届きそうな状態で追う立場となった武者選手は「1コーナーと第1ヘアピンは自分の方が速い感覚がありましたが、せっかく詰めた差を第2ヘアピンで離されるという繰り返しで、課題が明確になりました」と3番手を追走。

上位3人のドライバーがそれぞれ全力を出し切った末、18周の決勝レースは安田選手がトップでゴール。開幕以来4戦連続で2位だっただけに嬉しい初優勝となった。続く2位の野島選手は4連勝こそ逃したものの、予選4番手からの2位入賞でシリーズランキングトップをキープ。予選トップの武者選手は初ポールの洗礼を受けて3位でゴールとなったが、S-FJ参戦3レース目で初のお立ち台獲得となった。以下4位は前戦に続き下村選手、5位に坂野選手、6位に本田選手、7位に中村選手、8位に澤井選手、9位に林選手が続く結果となった。なお秋山選手はレース後の再車検で失格となっている。

少期からカートレースへ経験が豊富な#13武者選手。今シーズン初参戦のS-FJクラスはスポットエントリーのため3戦目だが、マシンをスムーズに走らせる印象が強い。ブレーキングからコーナリング、立ち上がりまでの動きに無駄が少なく、その結果が予選のラップタイムに反映されているようだ。

決勝レースではシリーズランキング上位2台が絶妙のスタートを見せた。予選2番手の#52安田選手は加速力を生かして外側からマシンをかぶせ、セカンドロウアウト側スタートの#66野島選手はイン側の隙を突いて単刀直入に切り込む。

1周目をトップで終えて2周目を迎えた時には「ミスさえしなければこのレースは勝てる」と強い気持ちでドライビングに集中した安田選手。決勝レースは相手との戦いだが、自分が普段から積み重ねてきたことを充分に発揮させるには、ミスによる自滅をしないことが最も重要なのだ。

#73下村選手を先頭とした4位グループは常にテールtoノーズ状態。予選のベストタイムは僅差なので、ブレーキングやシフトダウンのタイミングひとつで順位が入れ替わってしまう。現状のポジションを維持しつつ相手のミスを見逃さないようつねに駆け引きが行われている。

Results » 予選 決勝

Winners Interview

優勝

安田 航選手

「ずっと2位ばかりで悔しい思いをしてきたので、今日の結果には大満足です。これまでのレースでは、一時的にトップに立ちながら抜かれて2位という展開もありましたが、それでも2位のポジションを守ってポイントをしっかり重ねてきたことが、ここに来て重要だったと実感しています。予選もポールポジションが取れれば理想ですが、アベレージタイムは自分の方が良いという自負があるので、決勝で1コーナーを取ることだけに集中していました。野島選手が2位に入ったのでシリーズポイント的には厳しい状況ですが、あと2戦でチャンピオンを獲得できるよう頑張ります」

2位

野島遼葵選手

「予選、決勝とも前戦と同様に先行逃げ切りの作戦でしたが、予選はセクションやコーナーごとにムラが出てしまい1周のラップタイムにまとめられませんでした。決勝は1コーナーが最も重要なので、とにかくスタートに集中したのがうまく決まりました。安田選手とつかず離れずの展開でチャンスをうかがっていましたが、速い部分とそうでないところが出てしまい、走りをまとめられなかったのが勝ちきれなかった原因だと思うので、小さいミスをなくしてポールポジションから1位を取り、シリーズポイントでもしっかり逃げたいと思います」

3位

武者利仁選手

「単独で走行すれば59秒台は出せる自信はありましたが、予選は走りがまとまっていない感覚だったので、序盤で出たのは驚きました。それで気が緩んだとか慢心したわけではありませんが、ポールポジションという未知の存在が重圧と緊張になっていたのかもしれません。2台に先行されて追う立場になり、セクションによっては自分の方が速いと思える部分もありましたが、相手が速い部分で詰めた差を離されることを繰り返すうちに疲弊してしまいました。次はチャレンジするメンタルも鍛えてポールtoウインを目指します」

Winners Interview ~MASTERS~

MASTERS 1位

中村俊行選手

「1980年代の中頃、S-FJレギュレーションになる前のFJ1600時代に5年ほど集中してフォーミュラに乗っていました。その頃はF3に参戦するのが目標だったんです。その後1990年代にはカートレースに移り、1993年にはスーパーカートの東日本チャンピオンにもなりました。F4やVITAも経験し、この数年はレースはやっていませんでしたが、縁あって今年は2戦エントリーしています。いい年になっても、やっぱりモータースポーツは楽しいですね」