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Race Report

TTC1400 Rd.4

田中千夏選手2勝に対して荒川智弘選手1勝という展開で迎えた筑波ツーリングカーシリーズTTC1400第4戦。予選セッションの早い段階でベストタイムを記録するのが田中選手のいつものパターンだが、それを覆してポールポジションを獲得したのは荒川選手。シリーズ終盤にしていよいよ最大の見せ場到来!! となったのか!?

2021 筑波ツーリングカーシリーズ第4戦

ポールtoウインを目前にした荒川智弘選手に立ちはだかる田中千夏選手

猛暑だった8月の第3戦に比べれば幾分秋の気配が感じられてもよさそうな9月の半ば過ぎ。だが台風14号が去った後の筑波サーキットは温帯低気圧の影響か午前中から気温がどんどん上昇し、TTC1400の公式予選が始まる午前10時20分の段階では気温28度、路面温度40度に到達。前戦とは予選開始時刻が異なるものの、単純に気温と路面温度だけを比較すれば8月より高いほど。

このような条件であれば、公式予選のタイムアタックは周回数が少ない内に決着を付けてしまうのが、今シーズン3戦すべてでポールポジションを獲得している田中千夏選手の常道である。前戦の予選でもアウトラップでタイヤを温め、2周目からタイムアタックを開始している。公式予選のコースイン順は前戦の決勝順位で決まり、前戦優勝の田中選手はクリアラップでアタックできるため圧倒的に有利なのだ。予選時間は15分だが、目標とするタイムを記録すれば数周でアタックを終了することも珍しくない。ところが今戦は状況が若干異なる。「タイヤなのかサスペンションなのか原因ははっきりしませんが、マシンが思ったように曲がらないんです」と田中選手。百戦錬磨のベテランドライバーだけに見極めが早く、2周目で記録した1分08秒417を越えられないと見るやピットに入り、タイヤを交換して再度アタックを開始。

一方、シリーズランキング争いで直接対決中の荒川智弘選手は、いつも使用しているマシンではなく代車による参戦。「電気系トラブルの原因が突き止められず、不安を抱えて走るぐらいなら今戦は車体を換えようという判断です」とのことで、セッティングも“できる限り”という条件がありながら、田中選手を上回る1分08秒141を3周目に記録。荒川選手も途中でタイヤを交換し、予選後半はニュータイヤでアタックを継続。しかし両者とも序盤のタイムを上回ることはできず、結果としてトップに荒川選手、2番手に田中選手という今シーズン初の予選結果が確定。荒川選手にとっては2年ぶりのポールポジション獲得となる。

これに続く3番手は1分09秒263の山本純一選手。山本選手は2016年にTTC1400クラスチャンピオンとなったベテランドライバーで、それ以降も機会があればツーリングカーレースを盛り上げるべくエントリーを続けている。4番手に今回がデビューレースとなる添田蓮太郎選手、5番手に木村洋輝選手、6番手に三宅泰正選手と続く。

ポールポジションに荒川選手、2番グリッドに田中選手が並ぶ今シーズン初の光景の中、決勝レースは午後2時35分にスタート。予選後に荒川選手が「午後はもっと暑くなりますよ」と言っていたように気温28.4度、路面温度は45度に達しておりドライバー、マシン双方にとって過酷な15周となることは確実だ。その荒川選手にとってもっとも重要なのはスタート。「2年前に初めてポールポジションを取ったレースでは、1コーナーまでに2台に抜かれてコテンパンにやられた」トラウマがあるものの、この日は抜群の加速を見せつけ田中選手を従えて1コーナーをクリア。「1周目の第1ヘアピンまでを無事にこなせば少し落ち着きます」というとおり、田中選手の猛プッシュを受けつつ自身のペースでレースを進める荒川選手。一方田中選手は予選時に感じていた足周りの違和感は解消したものの、これまで酷使してきたエンジンが今ひとつ精彩を欠き「今日は荒川選手を抜けないかなぁ」と感じながら、終始プレッシャーをかけ続けながら周回数を重ねる展開となる。ちなみにレース中盤で3番手以降とは20秒以上の差がついており、トップ争いは完全に2台に絞られていた。

ところが「後半までタイヤも温存できて、この調子ならイケるかと思った矢先」(荒川選手)の13周目の第2ヘアピン、それまでも若干タッチが渋かったミッションが3速から2速に入らなくなってしまう。予選時に同様の違和感があったため、決勝までの間にミッションオイル交換を行っていたにも関わらず、不安は的中してしまったのだ。「決して気を抜いていたわけではないけれど“田中選手に勝てそうだ”と思ったことでシフト操作が雑になってしまったのかもしれません」と失速する荒川選手の横を、「ダメかもしれない」と感じながらもプッシュし続けた田中選手がすり抜けてバックストレートを全力で加速。結果、残り1周と1/3ほどで勝利の女神を手繰り寄せた田中選手が0秒799差でトップでゴール、目の前から今季初勝利がすり抜けた荒川選手が2位。以下3位には山本選手、4位木村選手、5位三宅選手、6位添田選手という結果となった。

今回の結果により、3戦終了後で5ポイント差だったシリーズポイントは10ポイントに広がり、田中選手の優勢は盤石にも見えるが、当然ながらレースは走ってみなければ何が起こるか分からない。田中選手が2年連続シリーズチャンピオンを獲得するのか、荒川選手が一矢報いることができるのか、最終戦のバトルに期待したい。

9月下旬とはいえ真夏とほとんど変わらない気温と路面温度の中、公式予選に向けてコースイン。1番手で1コーナーに向かう#11田中千夏選手は普段ならすぐさまタイムアタックを行いベストタイムを記録するが、「全然曲がらない、エンジンも回らない」と早々にピットイン。タイヤ交換まで行うが状況は改善せず予選は2番手。

乗り慣れた愛車ではない代車、2年ぶりのポールポジションと緊張を強いられる中、決勝でこれ以上ないスタートを決めて1コーナーに飛び込む#31荒川智弘選手。バックミラーに映り込むよう左右にマシンを振って威嚇する田中選手を10周以上抑えて力走。

予選5番手からジャンプアップして2周目から5周目まで3番手を守った、白いボディが印象的な#8木村洋輝選手。長く開催されているTTC1400クラスには、かつてレギュラー参戦していたものの現在稼働していないマシンも多く存在する。

#39山本純一選手は2010年代半ばにTTC1400クラスにエントリーし、2016年にシリーズチャンピオンを獲得。現在は仕事の都合でレギュラー参戦することは難しいが、タイミングが合えばサーキットを走りモータースポーツの楽しさを満喫している。

Results » 予選 決勝

Winners Interview

優勝

田中千夏選手

「練習走行の時は何ともなかったのに、予選でコースインした途端に“あっ、曲がらない”っとなって。ブレーキを遅らせて前荷重にしても回頭性がよくならないし、気がつけばエンジンも吹けないし……。足周りの問題は決勝までの間に改善できたのでよかったのですが、決勝ではストレートで荒川選手から離されてしまうこともあり、本格的にヤバいと思いながら“エンジン壊れてもいいから頑張って”と最後の力を振り絞りました。そこで諦めなかったことがラストのチャンスにつながりましたが、荒川選手の速さも目覚ましいので最終戦も全力で臨みます」

2位

荒川智弘選手

「1勝2敗を2勝2敗にして最終戦に持ち込むには今日勝つしかないので、電気系に不安のあるいつものマシンではなく、代車でエントリーしました。予選はいつも通り前半が様子見、後半でアタックするつもりでしたが、結果的にユーズドタイヤで挑んだ前半でタイムが出てしまいました。メカニックとの打ち合わせはいつも以上に入念に行い、暑い中で無駄に体力を消耗しないよう心がけて運転したので、シフトが引っ掛かった時には“まさか!!”と思いました。悔しいですが、まだTTC1400に出なさいという啓示でしょうかね」

3位

山本純一選手

「シリーズチャンピオンを狙っていた頃はとにかく一所懸命でしたが、今では仕事の都合が付くときに楽しむためにエントリーしています。予選の3番手グリッドも一昨年かそれ以上前だった気もします。TTC1400に出る前は街乗りのロードスターでカップレースに参戦してモータースポーツの楽しさの楽しさを知り、どうせやるならナンバー無しで思い切り走ろうと転向しました。以前ほど入れ込んでいないのでトップクラスは狙えないですが、ローコストで楽しめるレースであることをこれからもアピールしていきたいですね」