Race Report
Super FJ Rd.6
2021 JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ第6戦
波乱のオープニングラップとなった筑波最終戦
関根陽幹選手が大荒れのレースを制す!
筑波チャンピオンには野島遼葵選手が輝く!!
今回の筑波最終戦には今シーズン最多の17台ものエントリーが集まった。好天に恵まれ湿度も低く上々のコンディションの中、公式予選は始まった。
前戦のウイナー安田航選手からコースインし、シリーズランキングをリードする野島遼葵選手が続いていく。計測に入ると、後方で単独走行となっていた関根陽幹選手が1分00秒436をマークし、まずリーダーボードのトップに立つ。単独でのアタックを続ける関根選手は、さらにタイムを縮め59秒598で59秒台に突入する。野島選手が先行し、安田選手が続き、2台がけん制しながら周回を重ねていたが、野島選手が59秒494でトップ。安田選手も続き2番手に浮上。関根選手が3番手となっていたが、59秒351をマークし、再びトップに。すると今度は安田選手が59秒324をマークしトップを奪う。3台によるポールポジション争いがし烈を極めていたが、59秒108までタイムを縮めた安田選手が制しポールポジションを獲得した。
「ベストタイムは前に出て出しました。マシンの調子もコンディションもよかったので、もっとタイムを縮めたかったのですが、トラフィックが出て来たので、一度、下がってみたのですが、スライドやアンダーが出てしまい更新できませんでした。それでもポールポジションを獲ることができたので、2連勝を狙っていきたいですね」と安田選手。
59秒248で2番手につけた関根選手は「練習から調子はよかったのでタイムも出ていたので単独でアタックしていました。決勝に向けてちょっと変更したいところが出たので、スタートを決めて前に出たいですね」と、こちらも好調。
59秒307で3番手の野島選手は「セクター2で課題が残ってしまったので、決勝で改善して挽回します」とセカンドロウから今シーズン4勝目を狙っていた。
4番手にはセッション終盤に59秒340をマークした本田千啓選手がつけ、5番手に59秒397の宇高希選手、6番手に澤井良太朗選手が59秒449、7番手に今回がスーパーFJデビュー戦となる田上蒼竜選手が59秒571、8番手にMASTERS最上位となる秋山健也選手が59秒731で続いた。
そして2021年筑波最後となるスーパーFJのレースの幕が切って落とされる。ポールポジションから好スタートを切った安田選手が真っ先に1コーナーに入っていき、関根選手、野島選手、宇高選手、本田選手と続いていく。第1ヘアピンでは、安田選手がブレーキングで僅かなミスをしてしまい、インから関根選手が並びかけ、ダンロップコーナーで前に出ていく。続く第2ヘアピン手前の80Rでアクシデントが発生する。安田選手、野島選手、宇高選手が絡む多重クラッシュが起き、後続も、これを避けるためにコースアウト。澤井選手も接触がありフロントノーズを飛ばすダメージを受けてしまう。このアクシデントのためにセーフティーカーが導入される。宇高選手は、そのままリタイアとなってしまい、タイトル争いを繰り広げる安田選手と野島選手が最後尾にポジションを落としてしまっていた。
大波乱となったオープニングラップを終えると、セーフティカーランに入っていく。トップは関根選手、2番手に本田選手、3番手に田上選手、4番手に秋山選手、5番手に坂野貴毅選手、6番手に下村剛司選手というオーダーになっていた。
セーフティーカーランは5周続き、その間にフロントノーズを飛ばしてしまった澤井選手がピットイン。そのままリタイアとなってしまう。
そしてレースが再開される。トップの関根選手はリスタートすると、一気に2番手以下を引き離し独走態勢に入っていく。2番手には本田選手がつけ、このテールをルーキーの田上選手が伺う展開となる。さらに後方では、秋山選手と坂野選手が4番手を争い、下村選手と阿部光選手が6番手を争っていた。さらに後方からはアクシデント後の安田選手が15番手から周回毎にポジションを上げてきていたが、野島選手はマシンにダメージがあり、思うようにペースを上げることができないでいた。
トップを走る関根選手は、独走になっても、その手を緩めず15周目にファステストラップとなる59秒458をマーク。2位に7秒以上の大差をつけ優勝を飾った。2位争いは、本田選手が制し今シーズン2度目の表彰台。3位には、田上選手が入りスーパーFJデビュー戦を表彰台で飾った。
4位に秋山選手、5位に坂野選手、6位に下村選手、7位に阿部選手と続き、安田選手は最終ラップにも一つポジションを上げ8位でフィニッシュし3ポイントを獲得。一方、野島選手は13位となりノーポイントとなったが、野島選手が87ポイント、安田選手が83ポイントで筑波シリーズのチャンピオンに野島選手が輝いた。
Winners Interview
優勝
関根陽幹選手
「スタートでミスをしてしまい出遅れてしまったのですが、第1ヘアピンで安田選手がミスをしたところを、うまくクロスをかけて前に出ることができました。その直後にアクシデントが発生し、セーフティーカーが入る展開になりましたが、再スタート後は、プッシュしてぶっちぎることができましたし、チームとしても1-2フィニッシュできたので、よかったですね」
2位
本田千啓選手
「スタートして後ろから前を見ていると“今日は荒れそうだな”と思い動きを警戒していました。80Rで実際にアクシデントが起こったときは、冷静に対処できましたが、本当に狭いところだったので、接触するかと思ったのですが何とかすり抜けることができました。その後、セーフティーカーが入らないことを祈ったのですが、それも叶わず。リスタートで後ろから来ているのが分かったので、前よりも後ろを気にしてしまいましたが、練習のように走ることができたので、フィーリングはよかったですね」