Race Report
TTC1400 Rd.5
2021 筑波ツーリングカーシリーズ第5戦
田中千夏選手が4連勝でチャンピオン獲得!荒川智弘選手は無念のリタイア
2021年シーズン最終戦には、6台がエントリー。久しぶりにTTC1600に下山久寿男選手がAE86でエントリー。福岡から遠征してきてくれた。また、今回はVitz Race in 筑波の4台も混走での開催となった。
20分間の公式予選は、まずはTTCがコースイン。TTC1600の下山選手を先頭に、田中選手、荒川選手、添田蓮太郎選手、渡邉崇司選手、大久保兼一選手、丸山翔矢選手と続いていく。予選で速さを見せたのは、荒川選手だった。路面も気温もコンディションがよく、4周目のアタックで1分07秒234とコースレコードにコンマ2秒に迫る好タイムをマークしポールポジションを獲得。田中選手が1分07秒416で2番手、渡邉選手が1分07秒954で3番手と続き、トップ3が1分07秒台をマーク。走る度にタイムを更新している丸山選手が1分08秒091で4番手と健闘していた。
TTC1600の下山選手は、前日に初めて筑波を走ったと言うが、セッションをフルに使い、1分05秒890までタイムを削っていた。
荒川選手は、決勝日の朝6時45分に待望の第一子となる長男が生まれパパになったばかり。ほとんど寝ないままブリーフィングにギリギリ出席。そんな状態ながら予選では好走を見せていた。「今回も代車ですが、2戦目なので、前回よりも合わせ込みができていたので気持ちよく乗ることができました」とコメント。
一方、田中選手は、本当はコースレコードを狙いたいところだったが「エンジンが“ろうそくの炎が消えそうな状態”」と言い、何とかレースを走り切るために、いたわりながらの走行となっていた。
ウォーミングアップランでスティービー・ワンダーのHappy Birthdayが流れる中、ダミーグリッドに付くと、レッドシグナルがブラックアウトし、一斉にレースがスタート。気合いの入った走りを見せる荒川選手は、トップに立つとレースをリード。田中選手、渡邉選手、大久保選手、丸山選手と続いていたが、ダンロップコーナーで大久保選手がスピン。最後尾までポジションを落としてしまう。 荒川選手は、オープニングラップを制し2周目に突入するが、第2ヘアピンを立ち上がったところで失速。マシントラブルが発生してしまい、そのままピットに戻るものの、そのままリタイアとなってしまう。
難なくトップに立った田中選手だったが、エンジンは完調ではなく、そのテールに渡邉選手と丸山選手が続き3台がトップグループを形成していた。渡邉選手は、3周目にファステストラップとなる1分08秒442をマークし、田中選手のテールを伺うが、田中選手もすきのない走りを見せ抑え込む。そのまま15周を走り切りチェッカーを受け見事に4連勝をマーク! 自らのタイトル獲得に花を添える結果となった。2位に渡邉選手、3位に丸山選手と続き初めて表彰台に上がった。大久保選手は4位まで追い上げてゴール。5位に添田選手が入っている。
TTC1600の下山選手は、あっと言う間にTTC1400勢を置き去りにすると、2周目にベストラップをマーク。初めての筑波でのレースとは、思えないほど安定した速さを見せていた。
Winners Interview TTC1400
優勝/シリーズチャンピオン
田中千夏選手
「また2ヘアでしたね。チャンピオンになったことは、うれしいですけれど、自力で勝ったわけではないので(荒川選手に)申し訳ないですね。トップに立ってからは、エンジンをいたわりながら、ミスのないように走ることを心掛けました。後ろから渡辺選手が来ていたので気を抜けませんでしたが、考えながら走っていたので勉強になりました。やっぱりスターレットは、安い・速い・軽い、と3拍子そろっていて楽しいクルマだと改めて思いました。来シーズンは、ぜひ参加者が増えて欲しいですね」
2位
渡邉崇司選手
「10年振りの遠征組なので、マシンを用意してくださっているショップの皆さんのおかげです。おんぶにだっこでやらせてもらっています。マシンは、今回も鉄壁の状態で完全に信頼できる状態でしたので、必死についていきました。若いドライバーもどんどん速くなっているので、いいことですよね。筑波のレースは楽しいので、ボクみたいな遠征組でも十分楽しめますので、もっと台数を増やして盛り上げたいですね」